夜空に栄える花火や、蝉の鳴き声に咲き誇る花々
そういったものが人々を魅了してやまないのは
一瞬で終わる、その儚さが輝いてみえるからで
   
  
恋も同じように、激しく燃える瞬間はとても輝いていて
人は、その輝きに魅了される
恋を知った人の輝きは、とても魅力的なもので
  
 

それはまるで、燃える花火のように
命をかけて鳴く蝉のように
凛とした姿で咲く花のように
その姿は美しく、そして儚げで
   
 

  
けれど、形あるものに終わりがあるように
ないものにも終わりはあって
  

その儚さが続くことなど滅多になく
いつしか終わりは告げられる
  
 
 

花火が闇に消えるように
蝉が土にかえるように
花が枯れてしまうように
  
その儚さは心に軌跡を残し
そっと消えていく
  
 

残された軌跡は消えることなく
心の奥にしまわれ、いつしか思い出となるのだけれど
しまいきれないものが
いつまでも、いつまでも心に残ったままで
   
 

儚い想いも思い出も忘れてしまえれば楽だけれど
生きていた証は確かにあったのだから、忘れられるはずもなく
思い出が枷にならないように、ゆっくりと進んでいく
  
   

  
  
儚いものの、何と美しく何と切ないことか