◆検査促すも「権威勾配」 中川常務は、現行の検査システムは2018年から2019年にパイロットの飲酒問題が相次いだ際に導入したと説明。パイロットと客室乗務員は同じシステムを使っているが、出社前検査のオンライン通知など運用には違いがあり、パイロットは出社前検査も会社とつながっているという。客室乗務員の出社前検査はオフラインで、システム対応を今後の検討課題とした。 JALのアルコール検査は、同じ便に乗務する客室乗務員全員が事前検査に合格しなければ、航空法に基づく乗務前検査へ進めない仕組み。ほかの4人は、客室乗務員Aが事前検査を終えていないことを把握し、検査するよう繰り返し促していた。中川常務は「本来はホテルのロビーで全員がクリアになった段階で出発するのが通常の手順」と説明した。 客室乗務員Aに検査を促した4人は、Aが監督するグループのメンバーではなく、今回の便で同乗する客室乗務員だったが、Aは年上で職位も上の先任客室乗務員だった。中野本部長は、ほかの客室乗務員が繰り返し検査を促した一方で、Aをバスに乗せない、空港へ行かせないという行動にまでは踏み込めなかった背景として、「権威勾配と言われても仕方のない状況があった」と述べた。 事前検査でアルコールを検知した場合、JALでは機器の不具合を想定し、別の機器で「0.00」を2回確認できれば乗務可能とする社内手順がある。今回もほかの客室乗務員の検査機を使って再検査したが、数値は継続して出た。中野本部長は、最初の再検査で乗務不可と判断すべきだったと語った。