裁縫一筋70年のおばあちゃんが作る、

布製のマスクが人気を集めている。

兵庫県淡路市生穂で

「津名縫製」を営む中原美代子さん(88)が、

経験と腕を生かし製作。


「マスクを買えず困っている人のため」と、

服を縫う仕事を中断してミシンに向かう。(内田世紀)



【動画】手芸苦手でもできた! 布マスク、手縫いで30分



中原さんは10代の頃から、

島内や大阪の洋裁学校で技術を習得。

20代後半で津名縫製を立ち上げ、

多いときで40人の縫い子を束ねた。

優れた技量が買われ、

神戸のワールドなど大手アパレルメーカーの仕事を受注。

現在も一人で工場を守り、

着物のリメークなどを請け負う。



新型コロナウイルスでマスク不足が深刻となる中、

中原さんは友人のために作り始めた。

市販品を参考に型紙から作り、

綿やガーゼの布を数枚重ねて裁断。



型崩れを防ぐため縫製とアイロン掛けを繰り返し、

補強のステッチにもこだわった。

白や黒だけでなく、

カラフルなイラスト入りなどデザインも工夫。

朝から晩まで作業を続け、

1日に30枚ほどを仕上げている。



近くでカフェを開く長女が会員制交流サイト(SNS)で紹介したところ、

「絵柄がかわいくてフィット感が良い」

「軽く洗えば形が元通りになる」と評判に。

中原さんは

「人の役に立てるのはありがたい。

感染が収まるまで続けたい」と話す。

大人用500~650円、子ども用400円。

購入希望はTEL0799・70・1353