FWの気付かれない貢献の形
トルコとロシアの突破予想が当たって、なんだか怖くなっています。
トルコは、ニハトが抑えられて思ったより苦戦しましたが、クロアチアはポゼッションサッカーが苦手だろうという直感が当たったかな?
ロシアに関しては、大会前はパブリチェンコを甘く見ていました。アルシャービンは、ある程度やるのは折込済みでしたが、いかんせんグループリーグ1試合しか出られないということで3位で敗退するかなって思っていた。
オランダの出来すぎ感も現実のものとなってしまった。
この試合に関しては、オランダに攻められたあとのFW(もしかすると一人はMFかも?)二人の巧みなポジショニングに勝敗の分かれ目がある。
ロシアは、攻撃に移る時に二つのボールの収まりどころがあった。
一つは、こぼれ球を拾って、ショートパスでつなぐ場合のアルシャービンともう一つは、ロングパスで上がりを待つパブリチェンコのポストプレイ。
前者に関しては、ボールを受けたときに相手から遠くに置くという個人的なスキルによるところは大きいが、それを可能にしたのはパブリチェンコのダイヤゴナルポストプレー(←勝手に名前を付けた。笑)が素晴しかったということでした。
サッカーを、少し知っている人ならダイヤゴナルランくらいはわかると思うので、そのポストプレーバージョンと思ってください。←イジワル?
ファン・ニステルローイのポストプレーとパブリチェンコのそれは、明らかに質が違う。ニステルさんは、真ん中に陣取って、前後に動く従来からのもの、パブリさんは、センターライン付近に陣取って、左右に流れながらDFの目先を変えるもの。
パブリさんのポストで、DFが混乱して、疲れも増して、サイドバックが上がれなくなった。ロシアは、クリアをせず、つないだから攻撃が長くなった。たぶんパブリさんに渡すことが、チームの決まりだったんでは?
ちなみに、左右に流れながらのポストプレーに関しては、2006年にこのブログで、オシムジャパンになってすぐの巻と佐藤寿人について書いてあります。巻がポストが下手だって趣旨で書きました。
誤解を生むので言うと、ニステルさんのポストプレーは一級品です。ただ、真ん中で受けるのは旧式で限界がある。ニステルさんぐらいです。あそこまでこなせるのは…。
この質の差と、こぼれ球へのオランダの出足の悪さが重なって、こぼれ球→ロシア→FWへ→上がりを待ちながら攻撃という流れを生んだ。
あとは、交代枠の使い方で三点。1点目は、偉大なるファン・バステンへ、「オランダ時間が早すぎねーか?」
二点目、今のサッカー界の解説者へ、「サッカーに野球の勝利の方程式のようなもんは、存在しません。」
三点目、笑った顔が悪そうなヒディングさんへ、「誰を投入したかは、問題ではない。投入時間がパーフェクト。」
解説の金田さんが、何でロッベンじゃないのって言っていたけど、それはそうだよ。リスキーすぎる。ロッベンは、ロナウジーニョと同じで、守備が全く期待できない選手の一人。入れていたら、もっと早く点を入れられている。
バステン監督は、試合を見極めるセンスはあった。が、勝負を焦った。
でも、その焦りはオランダの選手の出来の悪さのせい。
僕が監督なら、後半頭からカイトに変えてデ・ゼーウ4-3-2-1(ミランのクリスマスツリー)、残り15分で、エンゲラールに変えて、クラース・ヤン・フンテラール4-2-2-2にする。
理由は、攻撃のときのこぼれ球を拾えていなかったので相手を寸断して、残り15分で相手がどうしようって考える頃に勝負かける。これは、選択なので、バステン監督は、時間以外は間違っていないと思う。
そろそろ、今日の大一番に話を移すと、スペインを優勝候補にしているので、懸念材料はトーニの身長に尽きる。たぶん、その辺を考えてラウールを投入すると思うけど、ピンポイントで合えば怖い。
ゴンザレス?選ばれていないよって思った人は、勉強しなおしてください。ラウール・アルビオルです。
ただ、ピルロがいないので合わないと思う。少なくとも確率は低い。
ここまでのベスト4決めた流れから、三試合目に休ませたチームは負けるジンクスのようなものが出来つつあるけど、勝ったチームは、全て1試合は快心の勝利をしている。イタリアは、1つもない。
1位通過が全部負ける気はしないし☆イタリアの今大会のサッカーじゃ満足できない。
ダイヤゴナルランは、斜めに走って、相手がマークしにくいように動くという基本的なFWの動き方です。
最後に、マイミクのタツさんへ、『パブリチェンコって、昔ロシアにいたベスチャツニフっぽくない?』