そう。忘れていた。

出産費用等が自分が思っていたよりかかり、さらに洗濯機の必要性にかられ、いつにも増して頭のそろばんをあーだこーだ弾いていた僕。

「やべ!!金ないよ!!年末年始は節約やね」

我が家の財布管理は僕。しっかり収入支出を考えねばエライ事になる。
ま、次男が生まれたてだからどこかに行くわけにもいかないのでそれはそれでいいかと思っていた。

ふふふ・・・。もはや若手芸人が持つ心配事ではない。しかしここをミスれば家族の不幸。お金に関しては慎重すぎる方がいいのさ。

そう思っていたクリスマス。

長男を寝かし次男にお乳をあげてひと段落している妻

「今年は私達のクリスマスプレゼントはないね。」

そう寂しそうに言う。言われて初めて「あ。クリスマスプレゼント交換してた時もあったっけ?」と気づく。
ここ最近はそこまで恒例化してないし、ない年の方が多い。

「ままま。しょうがないね。まあ別に欲しいものないし。」

そう明るく言うと

「嘘。私はプレゼントあるよ〜。目つぶって。」

急に言われて驚愕。「え?」と言いながら目を瞑る。汗が吹き出す。

何しろ私は何も買っていないのだ。「急になんだ?」そんな気持ちも出てくる。

「ジャーン!!」とテンション高い。



「apple watch〜!」

嬉しい。嬉しいけどちょっと引いた。
「え・・・?どしたん・・・?こんな高い買い物・・・・?」

ぶっちゃけそう思った僕。
「え・・・俺何も買ってないよ・・・」
驚きでそう言ってしまった。

「いいの!いいの!誕生日も出来てなかったし!!!」と。
とても嬉しそうだ。

正直お金の事考えてばかりの僕は力が抜けた。

そうだったわ。妻はそんな人間だった。
いろんな意味でお金にシビアでない。

結婚した時もそう。

婚約指輪買ったら急にお返しにローン組んで当時最新のMACのデスクトップを買ってくれたんだった。

その時も「いや結婚式でお金かかるし、いいのに・・・どしたん?」と言った僕に

「いいのいいの!」と意に介さない。

次男にお乳をあげながらご機嫌な妻。
そうだったわ。お金でピリピリしない。
何より

お金にシビアやったら僕と結婚してくれなかっただろうし!(恥)

申し訳ない気持ちになり
「ありがとう〜大事にするわ!早急に何か買ってくるね!」そう言う僕に

「うん!!洗濯機と食洗機なんか最高だよね!」

抜け目ないぜ!!!

ヒリヒリするーーー!!!