モロッコツアーの参加者グループLINEで
話題になっていたモロッコ映画
『青いカフタンの仕立て屋』
を鑑賞してきました。
カフタンとは結婚式や
宗教行事などで着用する
華やかに刺繍されたオーダーメイドの
モロッコの伝統衣装。
現在は安価で早く仕上がるミシン刺繍が
普及しているため
手刺繍をほどこすカフタン職人は
貴重な存在になっているそうです。
ストーリーはモロッコ サレの旧市街で
カフタンドレスの仕立て屋を営む
夫婦を中心に描かれています。
旅したばかりのモロッコの映画を
懐かしむような軽い気持ちで
鑑賞したのですが
「そうきますかー 。」
の思いもよらない深い作品でした。
映画のパンフレットには
作品のKeyとなる
「感動の涙が溢れ出す」
「愛と決断の物語」
等々の感想が書かれていますが
個人的に一番しっくりきたのは
この映画の監督
マリヤム・トゥザニさんの
『愛する人にありのままの自分を
受け入れてもらうこと、
これほど美しいことがあるだろうか』
という一文。
女性監督ならではの
美しいモノを繊細に捉える
優しいカメラワークや
さりげなく耳に届く
心地よいウィンドチャイムの音。
それらの映像とは裏腹に
余命わずかな妻を演じる
女優さんの迫真の演技に
引き込まれる数々のシーン。
緩急入り混じった
見応えのある映画
『青いカフタンの仕立て屋』に
ご興味がある方は
ぜひご覧になってみて下さい。
↑ちなみに私がモロッコの
民族衣装屋さんで購入した物は
明らかに大量生産品のミシン刺繍 。
購入の決め手は
私に似合う色=ウィンターカラー
であったことと
可愛いカラフルな飾りボタンでした。
そして映画鑑賞後に
ふと思い出したのは
民族衣装屋さんで
ゴージャスで美しい刺繍が施されていた
ドレスのお値段を聞いた時に
超!高額な値段を
電卓に表示されたこと。
冗談でしょっ!? の
表情を浮かべる私に 店員さんが
「Handmade! Handmade! 」
と言っていたなぁ、と。
あの衣装がカフタンドレスならば
ぼったくりだと思ったあの値段にも
(心の声が再びモレる)
今ごろ納得です。
ただの思い出の品になっていまーす。