本日73日間の会期を終えて
閉幕をした
『国際芸術祭 あいち2022』。
昨日訪れた有松地区のリポートを
記録として残しておきます。
↑東海道沿いの街歩きをしながら
アート作品を鑑賞できるよう
有松・鳴海絞りを使った作品が
あちらこちらに展示されていました。
↑展示会場のひとつ
かつて絞商を営んでいた
岡家住宅の屋内。
名古屋市指定有形文化財に
指定されている
江戸時代末期の建造で
一棟の建物としては有松最大級。
このお屋敷内部だけでも
十分見応えあり!
(”まっくろくろすけ”が住んでいそうですが
真夜中に一人で訪れるのは
どんな肝試しよりも度胸が入りそうな
雰囲気があります。)
その岡家住宅に展示されていた
個人的に有松会場で
一番テンションの上がった
AKI INOMATA氏の
タイトル『彼女に布をわたしてみる』
の映像作品。
歴史が刻みこまれた
重厚でほの暗いお屋敷の中で
ひときわ鮮やかに
映し出されていたのは…
職人による絞り染めの技術と
虫の生態を融合させた作品。
どういうことかと申し上げますと
3枚の写真に写っている
美しい有松・鳴海絞りの生地の中に
入っているのは
ミノガ(箕蛾)の幼虫=ミノムシ。
INOMATAさんは
絞り染めを作る工程の
布をくくられた状態が
ミノムシの蓑(みの)に
似ていると感じて
有松絞りの生地をミノムシに与え
蓑(巣筒)をつくってもらう
ことにしたのだそう。
↑こちらの写真ですと
ブルー×白の
有松絞りの蓑から
ミノムシが少しだけ顔を出している
ところがお分かりになるでしょうか?
(写真:左上方)
↑こちらは食事中の
ミノムシの顔(黒)が
ばっちり写っております。
元絞問屋の作業場空間に
葉を食べるミノムシの映像が
延々と流されている作品。
スゴいですよねっ!
(共感して頂けてるかしら??)
虫が苦手な方は
鳥肌発生中かもしれませんが
(ごめんなさーい)
私は1983年生まれの
AKI INOMATAさんの
発想力・創造力に感銘を受けて
テンション上がりっぱなしで
その場を離れられませんでした。
このような芸術祭のお陰で
「個展が開催されたら
絶対に行っちゃうぞ !」
のアーティストさんに
出逢えることは
ありがたき幸せなのです。