Babel

以下ＨＰより引用：



3大陸４言語、世界規模のスケールで人類の絶望と希望を描く衝撃のヒューマン･ドラマ、いよいよ日本上陸！







遥か遠い昔、言葉は一つだった。人間たちは神に近付こうと、天まで届く塔を建てようとした。怒った神は言葉を乱し、世界はバラバラになった。

ー旧約聖書の創世記に記された、バベルと呼ばれた街の物語だ。

２１世紀の今、この星全体が”バベル”のようになってしまった。世界のあちこちで争いが絶えないばかりか、もはや言葉が通じる隣人や親子でさえも心通わすことができない。かつてない急速な発展を遂げた情報化社会に暮らしているのは、どこにも届かない想いを抱いてさまよう私達の孤独な魂なのだ。

４言語が飛び交うなか、３大陸にわたる壮大なロケを敢行して、そんな私たちの魂を救おうとする衝撃のヒューマン･ドラマが完成した。雄大な自然を映し出すオープニングから息をのむ怒涛のラストまで、観る者もいっしょに、バラバラになった世界をつなぐカギを探す旅に出るーそれが「バベル」なのだ。




日本語版


http://babel.gyao.jp/





英語版


http://www.imdb.com/title/tt0449467/






やっと観ましたテレビ＠日比谷スカラ座！久しくこの辺ご無沙汰してたら、ビルが新しくなって、映画館も。。それこそ、欧米化の新型でとてもきれいでびっくり。以前この辺で働いてた頃、会社帰りの花金最終回によって、映画をよく観ましたが、きったない映画館だった記憶が吹っ飛びました！以前は仕事で毎日住んでるような回数でウロチョロだったのに、日常でなくなると、とーーんと縁のない場所に化してました。




さてさて、年末オーストラリアで先取りしてた妹夫婦が、オムニバスっていうか、色々な場所が時差もあって。。。いきなりシーンが飛ぶからわかりにくいところも。。と、聞いてたので、そういう構えでみて正解。しっかりついていけました。たくさんのシーンで涙しました。




共通して言えることは、銃がもたらしてしまう、人間がここまでならいいだろう。。というかいかぶりから、思わぬことに発展してしまう。。。世界、政治問題まで。でも、最後は国籍など関係なく、一個人個人としての信頼や「相手を思いやる愛」が人を助ける。。。ただし、国の文化や掟、法律には逆らわず。。。と、私には聞こえました。




黒髪の菊池さんは、神秘的な美しさがきわ立っていました。迫真の演技でした。何故カンヌでは、眉毛まで金髪に染めてしまったんだろう。。という素朴な疑問。ちょっと日本の障害者に対する差別的見方？とも、思ってしまったシーンがありましたが。外国人監督の目線だから。。わかりえないかな。。。障害者の方々が怒らないといいですが。




監督は、メキシコからの移民のアメリカ人。さすがにメキシコ部分は鋭く社会問題をとりあげてました。メキシコ人のいいところ、悪いところ、違法出稼ぎメイド･シッターさん問題、国境、政府間問題。。。




好きな役所さん、Ｂｒａｔｔ出演に目が離せませんでした。お２人ともやっぱりいい俳優！Ｂｒａｔｔは年々きれいな顔立ちだけではない渋い性格俳優になってきたかと。River runs through it.のデビュー作の美しさでほれてから、早うん十年のファンですが、最近の彼は親となり同世代親近感で以前より好きです。




あと、どの国の俳優さんたちもＨＰを見ると、超一流の方々ばかり。だからかぁ～でした。


○オーストラリア出身のアメリカ人女優はＢｒａｔｔの奥さん役で、モロッコの小さな町で麻酔なしの手術をすこし受けたりの壮絶なシーンの連続。私まで治療を受けたように痛かったです！？モロッコ人のおばあさんの神秘的お祈りやタバコに涙する。私は夫婦で将来介護の姿も垣間見たきがしたシーンも。


○心の温かい子供に優しいメキシコ人のベビィーシッター役、


○その熱くなると飛んでもないメキシコ人の甥っ子役、


○Ｂｒａｔｔの子供役で、アメリカ人の天使のような子役たち（娘役は”I am Sam.”の子でした）、


○モロッコの山羊使いの兄弟をはじめ。。モロッコ現地の人たちは映画出演ははじめてだったことを思わせます。人間らしく、人間くさい自分たちの生活のまま出演。

○日本の刑事役の二階堂さんは、倉本さん主宰富良野塾出身の俳優さんで、ラストサムライにも出演。とても深みのある俳優さんですてきでした。




音楽に坂本龍一さんがたくさん関与してたのを映画最後のcredit listでみました。この主題曲もそうでしょうか。。ＨＰに記載はないのですが。




観終わった感想。友人と「重いわぁ～」が、第一声。


でも、なぜカンヌ作品なのか、アカデミー賞にも各賞ノミネートと世界が感動したか、よくわかった気がしました。あと、人の不幸よりme first精神。アメリカ人の他の観光客の態度にしっかり表れてて。。。失笑。こういう人たち。。いるいる。。もちろん、そんなアメリカ人たちばかりじゃないですけどね。。。どこの国にも。。です。




講師としては。。


１つの映画で４語学＋日本語のsign language手話。。。が飛び交う。。。とてもいい語学スイッチのlisteningにも！だから脳が疲れるのかも。。ですが。


英語、スペイン語、アラビア語、イタリア語。私には、親しみのある言葉を思い出すような会話の数々。たくさんでてくるアラビア語の「サラマレコン=こんにちわ」は、自分が画面のモロッコ人兄弟の男の子たちと同年代だった頃にはじめて聞いた音でした。




異文化を知るいい作品とも思いました。私はアラビア語の世界が懐かしかったのと、親が子に教えていかなければいけないのに。。。と、結果子供たちがしてしまった過ちを思い涙しょぼんが止まりませんでした。他。。たくさん。涙(ﾉДT)





カンヌ監督賞作品、助演女優賞ノミネート作品、もうご覧になりましたか？どんな感想をお持ちですか？


心にず～んと響く、ちょっと重いけど心に残る映画鑑賞をされたい日には。。是非っ！


映画ＨＰの冒頭にあるように、気分が悪くなるシーンも確かに多いので、覚悟の上で行かれるといいと思います。お子さんと一緒はもちろんお奨めしません。確かＲ指定だし。。