ここ1、2週間世界では注目されるニュースが多かったように思います。
先週の国連総会、そして昨晩のオリンピック開催決定のニュース。
それらのニュースを見ながら思い出したことがありました。
アメリカの高校や大学では「Speech」(スピーチ)というクラスが必須になっていることがあります。
クラスでは「Public Speech」(公の場)や「Small Group」(少人数の集まり)でのスピーチの構成の仕方、発表の仕方等を学びます。
同じトピックでも文章の構成や話し方、声のトーン、アクション、顔の表情等で聴衆の印象は変わってきます。
アメリカではそのスピーチをとても重要なものとして捉え、早くから練習をするのです。
大学ではスピーチの学部があるくらいです。
その 「スピーチ」というクラスを取っていたころ、教授が言っていた言葉がとても印象に残っています。
「アメリカ大統領は政治家であるとともに役者でなければならない。」
常に世界中から注目を浴びるアメリカの大統領。
何万という聴衆をその言葉で魅了する為にはただ紙に書かれているものを読むだけではなく、声のトーン、アクション、表情、その一つ一つを計算し「大統領」という役を演じなければならないというのです。
確かにスピーチの内容そのものは大統領自らが書くわけではありませんよね。
大統領の想いをより効果的に聴衆に聞いてもらうため文章を構成する「スピーチ・ライター」という人達がホワイトハウスにはおり、その人達が数々のスピーチを大統領と共に書いていくのです。
ただし、どんなにすばらしい内容のスピーチも読み手、すなわち大統領が下手くそであればそれはただの言葉。
聴衆には「紙に書いてあるのを読んでるだけ。」と言われてしまいます。
いかに聴衆を自分に惹きつけ、耳を傾けさせるか。
それは役者さんに通じるものがあると思います。
そういえば実際に昔俳優だった亡きレーガン大統領。
この方のスピーチも大変素晴らしいスピーチだったように思います。
どうでしょう
面白い視点だと思いませんか
こんな風に考えながら各国の代表のスピーチを聞くとまた違った印象を受けると思います。