2月3日 金曜日🌈




愛に包まれた優しいあなたへ💖




きょうもブログにお越しいただきまして、本当にありがとうございます🌸




きょうは節分にちなんで、わたしの大好きな絵本『おにたのぼうし』をご紹介させていただきますね💞


長くなりますので😅

読みたい方だけ😊ご覧いただけたらと思います🍀




おにたのぼうし


せつぶんの よるの ことです。
まことくんが、げんきに
まめまきを はじめました。


ぱら ぱら ぱら ぱら


まことくんは いりたての まめを、
ちからいっばい なげました。


「ふくは〜うち。おには〜そと。」


ちゃのまも、きゃくまも こどもべやも、
だいどころも、げんかんも、てあらいも、
ていねいに まきました。



そこで、まことくんは、
「そうだ、ものおきごやにも、まかなくっちゃ。」と、いいました。


その ものおきごやの てんじょうに、
きょねんの はるから、ちいさな
くろおにの こどもが すんでいました。


おにた という なまえでした。


おにたは、 きのいい おにでした。

きのうも まことくんに、
なくしたビーだまを こっそり ひろってきてやりました。


このまえは、にわかあめの とき、
ほしものを、ちゃのまに なげこんでおきました。


おとうさんの くつを ぴかぴかに
ひからせておいたことも あります。



でも、だれも おにたが したとは
きがつきません。
 

はずかしがりやの おにたは、
みえないように、とても ようじんしていたからです。


まめまきの おとを ききながら、
おにたは おもいました。



(にんげんって おかしいな。
おにはわるいって、きめているんだから。
おににも、いろいろ あるのにな。
にんげんも、いろいろ いるみたいに。)



そして、ふるい むぎわらぼうしを かぶりました。
つのかくしの ぼうしです。


こうして、かさっとも おとをたてないで、
おにたは、ものおきごやを でていきました。


こなゆきが ふっていました。
どうろも やねも のはらも、
もう まっしろです。



おにたの はだしの ちいさな あしが、
つめたい ゆきの なかに、
ときどき すぽっと はいります。

(いいうちがないかなあ。)


でも、こんやは、どの うちも、
ひいらぎの はを かざっているので、
はいることが できません。
ひいらぎは、おにの めを さすからです。


小さな はしを わたったところに、
トタンやねの いえを みつけました。
おにたの ひくい はなが うごめきました。

(こりゃあ、まめの においがしないぞ。
しめた。ひいらぎも かざっていない。)


どこから はいろうかと、きょろきょろ
みまわしていると、いりぐちの ドアが
あきました。


おにたは、すばやく、いえのよこに
かくれました。


おんなのこが でてきました。
そのこは、でこぼこした せんめんきのなかに、ゆきを すくって いれました。


それから、あかくなった ちいさなゆびを
くちに あてて、は〜っと しろい いきを ふきかけています。


(いまのうちだ。)

そうおもった おにたは、ドアから、
そろりと うちのなかに はいりました。


そして、てんじょうの はりの うえに
ねずみのように かくれました。


へやの まんなかに、うすい ふとんが
しいてあります。

ねているのは、おんなのこの
 おかあさんでした。


おんなのこは、あたらしい ゆきでひやしたタオルを、おかあさんの ひたいに のせました。


すると、おかあさんが、ねつで うるんだ
めを うっすらと あけて、いいました。

「おなかが すいたでしょう?」
おんなのこは、はっとしたように
くちびるを かみました。


でも、けんめいに かおを よこにふりました。
「いいえ、すいてないわ。」
と こたえました。



「あたし、さっき、たべたの。
あのねえ・・・あのねえ・・・、
おかあさんが ねむっているとき。」
と、はなしだしました。

「しらない おとこのこが、もってきてくれたの。
あったかい あかごはんと、うぐいすまめよ。 きょうは、せつぶんでしょう。
だから、ごちそうが あまったって。」


おかあさんは、ほっとしたように
うなづいて、また とろとろ ねむってしまいました。 すると、おんなのこが、
ふーっと ながい ためいきを つきました。



おにたは なぜか、せなかが むずむずするようで、じっとしていられなくなりました。 それで、こっそり はりをつたって
だいどころに いってみました。

(ははあんーーー)

だいどころは、かんからかんに かわいています。
こめつぶ ひとつ ありません。
だいこん ひときれ ありません。

(あのちび、なにも たべちゃいないんだ。)

おにたは、もう むちゅうで、

だいどころの まどの やぶれた ところから、さむい そとへ とびだしていきました。


それから しばらくして、いりぐちを
とんとんと たたく おとがします。


(いまごろ、だれかしら?)

おんなのこが でていくと、
ゆきまみれの むぎわらぼうしを
ふかく かぶった おとこのこが
たっていました。


そして、ふきんを かけた おぼんのようなものを さしだしたのです。

「せつぶんだから、ごちそうがあまったんだ。」


おにたは いっしょうけんめい、
さっき おんなのこが いったとおりに
いいました。


おんなのこは びっくりして、
もじもじしました。

「あたしに くれるの?」
そっと ふきんを とると、
あたたかそうな あかごはんと
うぐいすいろの にまめが
ゆげを たてています。


おんなのこの かおが、
ぱっと あかくなりました。

そして、にこっと わらいました。

おんなのこが はしを もったまま、
ふっと なにかを かんがえこんでいます。

「どうしたの?」
おにたが しんぱいになって きくと、
「もう みんな、まめまき すんだかな、とおもったの。」
とこたえました。

「あたしも まめまき、したいなあ。」


「なんだって?」
おにたは とびあがりました。


「だって、おにがくれば、きっと

おかあさんの びょうきが わるくなるわ。」



おにたは てを だらんとさげて、
ふるふるっと かなしそうに みぶるいして いいました。


「おにだって、いろいろ あるのに。
おにだって・・・・・」


こおりが とけたように、きゅうに
おにたが いなくなりました。

あとには、あのむぎわらぼうしだけが、
ぽつんと のこっています。


「へんねえ。」
おんなのこは たちあがって、
あちこち さがしました。

そして、
「このぼうし、わすれたわ。」
それを、ひょいと もちあげました。


「まあ、くろい まめ!
まだ あったかい・・・・・」


おかあさんが めをさまさないように、
おんなのこは そっと、まめをまきました

「ふくは〜 うち。おには〜 そと。」

むぎわらぼうしから くろい まめを
まきながら、おんなのこは、
(さっきの こは、きっと かみさまだわ。そうよ、かみさまよ・・・)
と、かんがえました。


(だから、おかあさんだって もうすぐ
よくなるわ。)

ぱら ぱら ぱら ぱら

ぱら ぱら ぱら ぱら

とても しずかな まめまきでした。


ポプラ社さま
文  あまん きみこ さま
絵  いわさき ちひろ さま






節分が近づくと思い出しては、ちょっと切なくなる絵本です📖



もう何十年も前の話で定かではありませんが、

この絵本と出会ってから、

「福はうち〜、鬼もうち〜」と言うようになりました🍀


心優しいおにたさんが、

どこかでにこっと笑ってくれたら良いなと思いつつ🌸




きょうはたくさんのお家で、豆まきをなさることでしょう❣️

ご家族の福のために、鬼は外〜になるのは当たり前ですが😊


鬼滅の刃の禰󠄀豆子ちゃんのように、

良い鬼さんも居てくださることをチラッと思い出してもらえたら✨と思います💞




最後までご覧いただきまして、本当にありがとうございました🌸🌸🌸





どうぞきょうも安心・安全で

おしあわせな一日をお過ごしくださいませ🍀




あなたのいのちはますます輝いていきます💫




愛と光と感謝を込めて✨✨✨