徳山鮓へ | ある晴れた日の午後に

徳山鮓へ

去年の8月、ツクツクホウシが鳴くころに予約して早5ヶ月、滋賀の山々の雪化粧も見慣れた1月になりようやくこの日がやってきました。

 

数日前に予約の再確認の電話をしたところ、車で行くことを心配され・・・やっぱりこの時期の余呉湖周辺の雪はかなりのものみたい。

 

当日の朝まで天気予報とにらめっこして、雪マークは付いていたものの大丈夫と判断し、近江八幡から車で行くことにしました。

 

湖岸道路を走り彦根を抜け途中の長浜でお昼ご飯を食べることに。名物の焼き鯖そうめんをとも思ったんですが、気になるお店がお休みで・・・立ち寄ったのはお蕎麦屋さん『八そば』

 

注文したのはここの名物らしき通いそば三枚

 

汁は関西風と関東風のどちらかを選べます。ざるそばの関西風の汁ってどんなの??と気にはなりましたがやっぱりここは関東風で!!大根おろしと自然薯がついて3種類の味で楽しめます。

 

しばらくすると次のざるが・・・・ひとざる毎の量はそれほどではないですが3枚だと大盛り分くらいありそうですね。

 

もう1つは温かいニシンそば。

 

どちらもそばの風味がしっかりと感じられ美味しくいただきました。

 

ついでに焼き鯖寿司も食べてお腹いっぱいに。ごちそう様でした。

 

さて車を停めた駐車場まで戻って来たら、さっき覗いたすぐ近くにある長浜恵比寿宮社へ。

 

この日は十日戎の宵えびす。13時からの福餅まきが始まります。

 

お蕎麦を食べる前に立ち寄った時はほとんど人がいなかったのに、餅まきに合わせてたくさんの人が^_^

やっぱりみんな福にあやかりたいもんね!!

 

あっちゃんもボクも残念ながら福餅はキャッチできませんでしたが、甘酒を振舞っていただきましたo(^▽^)o

 

さてちょっと時間は早いんですが恵比寿宮を後にして余呉湖へと向かうことにしました。

 

紅葉でも新緑の時期でもないけど、今度行ってみたいと思っている鶏足寺の下見をしようと思ったんですが、結局分からずそのまま昔の面影を感じられる木之本宿を走り抜け・・・・

 

ほどなく余呉湖までやってきました。

心配していた雪はほとんどなく。後から聞いたらこんなに雪が無いのも珍しい方だとか。

 

今日車で来たかったのは今月末に来ようと思っているワカサギ釣りの釣り場を下見したかったからってのもあったからなんですよね。

 

ワカサギ釣りは初体験なので、二ヶ所あるワカサギ釣り桟橋の受付で漁協の方に竿や仕掛けのことやら色々お話を聞いて情報収集バッチリです!!どのくらい釣れるの?って聞いたら、ここんところ釣果が上がってきて1000匹以上釣る人も出てるとか。すっごいね〜!!

 

さてそこから車で5分とかからず今日のホントの目的地、徳山鮓に到着です。

 

玄関を入ると、ダイニングルーム。

 

外にはデッキスペースがありますが季節柄か出られません。

 

このお部屋の隣にも長いテーブルの置かれたお部屋がもうひとつあります。

 

ダイニングルームを抜けて客室へと。客室はすでに布団が敷かれていました(-^□^-)目の前には余呉湖。

ワカサギ釣りの桟橋が見えています。

 

白く雪景色をした山の向こうは福井県や岐阜県とのこと。

 

お部屋にもちゃんとお風呂があるんですが半露天のお風呂があるのでまずはそちらへ。余呉湖を眺めながらのお風呂を楽しんだら、18時半からの夕食までお部屋でゴロゴロ。

 

さてお待ちかねの夕食です。

この日は2名ずつの4組のようです。ボクらは長テーブルの方に案内されました。

 

先ずはキリンの滋賀づくりで乾杯!!

 

お料理のスタートは飯蒸しから。上には鰻が乗せられ出汁の効いた餡がかけられていて結構ボリュームがあります。

 

続いて鹿肉のロースト。ローストといってもほぼ鹿刺しです。アクセントに乾燥香茸の粉末がかけられていて、クセもなく見た目もキレイな美味しい鹿肉です。添えられたワサビが効くねぇ。

 

鯖のなれずし。中央にはチーズ、2種類のトマトソースはフレッシュトマトソースとクリーム色の方はトマトソースに鮒寿司の飯を合わせたもの、そして乾燥させた実山椒。鯖はチーズと一緒に食べてもいいんですがそのまま食べた方が好きかも。

 

ここで日本酒。七本槍の紫霞の湖(しがのうみ)

 

こちら徳山鮓さんのオリジナル銘柄とのことです。

 

続いては木皿の上にオードブル的なお料理の数々。中央の猪肉のハムをはじめ、中心に鮒ずしの飯が入ったビワマスの龍皮巻き、リンゴの燻製など。奥のテリーヌは熊、猪、鹿を使っています。

 

これは日本酒じゃなくて白ワインでも合いそうですね。

 

続いて本日のメイン料理、熊鍋の登場です!!真っ白な脂肪たっぷりの熊肉^^

 

すっぽんをイメージしたという土鍋の中には一見味噌仕立て風の出汁が。でも味噌は使っていないといいます。昨年までは醤油ベースの澄んだ出汁だったそうで、今年からの新バージョンなんですって。

 

熊肉に合わせる野菜はシンプルにネギのみ。

 

しゃぶしゃぶよりちょっと長めに火を通してくださいと、初めはお店のスタッフが作ってくれました。

 

一年以上ぶりの熊肉です。火を通すとチリチリに縮みます。脂身ですのでもちろん脂脂してるんですが不思議としつこさは感じないんですよね。ネギとの相性も抜群です。やっぱり何度食べても熊肉は美味いです!!

 

熊肉は二皿。一皿分食べ終わるともう一皿運ばれてきます。こんなにたっぷり食べるのは初めて^^

徳山鮓の熊肉は、岐阜との県境の山で獲られた物を仕入れているとのことです。猟をする人にとっては熊肉よりも胆のうが高価で貴重なんだと女将が教えてくれました。

 

熊肉が盛られていたお皿。これ、余呉湖の形なんですよって^^

 

熊鍋の後は、鮒ずし、発酵させたからすみ、鮒ずしサンドのお皿が。鮒ずしには余呉の蜂蜜がかけられています。2人とも鮒ずしを食べるのは初めてではありませんがボクが今まで食べた鮒ずしの中でも一番酸味が強くインパクトがありました。もともと得意じゃないあっちゃんは一切れでギブアップです^^

 

〆は先ほどの熊鍋の出汁で煮込んだうどんです。

 

うどんといってもラーメンくらいの太さの麺。

 

これに出汁が絡んで最高に美味しいんですよね。スープそのままよりもうどんと一緒に味わう方が美味しく感じるくらいです。

 

デザートは鮒ずしの飯が入ったアイスクリーム。酸味を感じるヨーグルトアイスのような風味です。

ここまで食べたらお腹いっぱいです。熊鍋満喫の徳山鮓ディナーでした。ごちそう様でした。

 

夕食の時にチラついていた雪はほとんど積もることもなく、気持ちのいい朝を迎えました。

夜中に隣の部屋から聞こえてくる引き戸の音やいびきはちょっと気になるところでしたけど(>_<)

 

朝食は、4組の場所をローテーションしてくれてボクらは窓側の特等席!!

 

たっぷりのお味噌汁にはショウゲンジというきのこ。茶屋椀蒸しの具にはシカ肉が。これが意外や合いますねぇ。

 

箱の中には鮎の一夜干し、シラスのようなゴリでちりめん山椒ならぬゴリ山椒、いさざ、稚アユなどどれも琵琶湖ならではですね。ただ鮎の一夜干しが冷たくて・・・・焼立てだったらもっと美味しかっただろうになぁ。でもご飯は最高に美味しかったです。しっかりとお代わりしました!!

 

食後は窓際のカウンターに席を移してコーヒーをいただきました。窓からの予後の景色を眺めながら女将に記録的な大雪の話とか、昔は余呉駅のある今の線路はなく、スイッチバックで山越えをして敦賀につながっていたとかこの辺りの昔話を聞かせてもらいました。もちろん私は見たこともない昔の話ですよって^^

興味が湧いたので家に帰って調べてみたら、旧北陸線は木之本駅から敦賀駅までは柳ヶ瀬を経由する山岳路線で列車が勾配を登れずトンネルの中で立ち往生して乗客が窒息するような事故もあったみたいです。1957年には近江今津へ抜ける今の余呉駅のあるルートが作られ、その後もしばらくは柳ヶ瀬線として残された旧ルートも1964年に廃線になったそうな。その旧ルートの大半は今では道路になっていて当時のトンネルとかの遺構も見ることがで来るらしい。

 

9時半ごろにチェックアウトしました。

予約する時に確認し忘れててチェックアウトの時に知ったんですけど一泊二食付は25,000円でした。

何しろ交通の便は悪いですので、お隣の部屋の音や声を気にしなければ宿泊がおススメです。

ちなみに食事だけだと昼は10,000円、夜は15,000円とのことです。

次に来るなら夏がいいかな。となると今から予約しておかないと間に合いませんね!!

 

余呉の二日目は陽射しが暖かく風もなく穏やかです。

 

小さいほうのワカサギ釣り桟橋は釣り客がいっぱい。

 

今月末にワカサギ釣りに再び余呉湖に来るんだけど、その時もこんな陽気だったら嬉しいんだけどなぁ。