「彼氏にしたくない職業３B」
って、初めて聞いて、なるほどなあ〜！
と感心したのは、去年のこと。
一位、バンドマン
二位、バーテンダー
三位、美容師
中途半端な髪型の私は、
定期的に美容室に行かなければ、
気持ち悪くなってしまいます。
さらに、アラフィフ。
どうしても生え際の白髪は、
もう、放っておけないです。
息子が、べったりと家にいるので、
おうちで白髪染めもできなくて、
私は昨日、ホットペッパーで、
美容室を予約しました。
ちょうど、16時半だけ空いていました。
カットとカラーで、8000円プラス税は、
1万円を超え、
どう考えても、高すぎると思いながら、
口が上手くて、優しくて、
私を丁寧に扱ってくれるところが、
彼から別れられない理由でしたが、
私は、とうとう、浮気しました。笑
店長である「彼」の笑顔を思い出しながら、
ごめんね、とワクワクしながら、
他の店を探すのは、ああ、こんな気持ちで、
浮気ってするもんだな、なんて思いました。
「初回カット＆カラー＆トリートメント
4000円ポッキリ」を見つけ、
飛び込んだ若い男性は、
キラキラしていました。
「ぼ、ボクは、世の女性を笑顔にすることが、
夢なんです！」と、初対面の私に、
営業トークを一生懸命するも、
私は、また、別の店を探すことになります。
若すぎて、なんだかね、なんて贅沢。
そして、今日、新しい扉を開けると、
担当が、男性でした。
「彼」よりは若く、
前の彼よりは年上な感じです。
それもね、
私は、超近眼なので、
メガネさえ外してしまえば、
恥ずかしさも、外れてしまいます。
コンタクトだったら、自分の顔と、
1時間もにらめっこするなんて考えられないです。
気持ちだけ、私。
外見は、もうどう見られたっていいわって、
なれたのは、すっかりオバさんだからです。
まったく、緊張しないの。笑
だから相手も、最初は、
営業トークをしてくるのですが、
徐々に会話がほぐれてきます。
お決まりの、
「ここらへんにはよく来られるんですか？」
から始まり、
「コロナでどうですか？」でほぐれて、
「この後どこか行かれるんですか？」
で盛り上がり、
髪型が仕上がる頃には、
すっかり、私は彼の嫁の愚痴を、
聞いて大笑いしていました。
「僕は、こう見えても、結婚してるんですが、
（ちゃんと見えてない）
いつも、奥さんにビクビクしてるんです。
今は、ちょうど喧嘩の最中でして、、
僕ね、奥さんの機嫌が悪いのを
すぐ察知するんです。
ポイントは、眉筋。ピクってするんです。
彼女も気付いていないくらいのところ、
わかっちゃうんです。」
ええ？新婚さん？
ラブラブじゃないの？
って聞けるのも、オバさんの特権。
「最初にオレ奥さんに言ったんですよ、
放っておいてくれていいって、って、
でもね、押し切られたんです。
ダブルベッドも強引に。
一人で寝るのが一番お互いに、
楽に決まってるじゃないですか。
オレ、食べ物にもこだわりないし、
なんでも食うし、
作ってくれなんて言ってないのに、
何食べたい？って聞かれると、
なんでもいいって答えるじゃないですか、
そうするともう機嫌が悪くてもう喧嘩ですよ。
オレ、キーマカレーが好きなんです。
一年中キーマカレー継ぎ足しで、出されても、
絶対文句言わないですよ。いやマジで。
ナポリタンとキーマカレーで
生きていける男ですから。
ごはんも制限されてるんすよ、一杯だけって。
だから、漫画盛りして、食ってるんっす。」
なんだかんだ聞きながら、
あっという間にカットも終わり、
最後には、
よ！いい男！と言ってしまいました。
本日も、読んでくださり、
ありがとうございます。
美容師。それはシラフのホストだな、
と、帰りの電車でちょっとうーんと唸りました。
オバさんがひととき若い「男性」と
「会話」ができる場所なんですね。わー！笑
あちらは、商売。
ま、こちらもお客さんなので、
堂々と、「あ、もちょっとココ直して。」
なんて図々しく言えるのも、
オバさんの特権ですね。
そして、今までまとわりついていた、
邪気を払う場所でもあります。
本日のお会計、カット、リタッチカラー、マッサージトリートメント税込3700円也。
ありがたや。
「おかあさん、きょう
びょういんとびよういんに行ってきてん。」
と息子に言うと、
「ふん、おもろなー。」
と、
鼻で笑われました。
あなたにとって、
素晴らしい1日でありますように。
今日一日、いま、ここ。