駅のホームで勇気をだしてみました | Smile the First 店長日記

昨日のお祭りの後片付けの続きを義父が手伝ってくれました。お昼はふたりで駅前のリトルマーメードさんの店内に並んでパンランチ。ありがたくて、うれしいひとときでした。午後は、息子と、けやきプラザ9階で行われたあびこかっぱまつり出店者説明会に出席してきました。


けやきプラザへは、電車で行きました。エスカレータでホームに降りると、杖をつきながら長い髪の女性がすぐ前を歩いていました。しゃんと伸びた背筋。杖の先で黄色い誘導ブロックを左右小刻みに打つ後ろ姿と服装に、私と同世代で目が不自由な方だと思いました。


「いま、私がここで目が見えなかったら」と想像してみたら、杖の先から伝わる誘導ブロックの感触だけが頼りで、けれど、その誘導ブロックの先を見渡しても、ドアの位置を示すものはないように見えて、さてどうしよう、という不安にかられました。ついこのあいだの、目が不自由な方がホームから転落して亡くなられたというニュースが脳裏に浮かびました。


息子もいると思うと、緊張に勇気が足されて、「よろしかったらご一緒に乗りましょうか」と声をかけました。特急がわずか1m先を走り抜けていく強い風に吹かれながら、女性はパッと笑顔になって「ありがとうございます、お世話になります」と明るい声で返してくれました。


かけた言葉の選び方が間違っていたかもしれないけれど、こういうことをブログに書くと偽善的と思われるかもしれないけれど、自分がもし同じ立場だったら、誰かにそうしてもらえたら嬉しい、息子や両親、家族が同じ立場だったら、世の中のひとにそうしてもらえたら嬉しい。そう思うので、声を大にして、「からだの不自由なひとにであったら、手を必要としていないか、想像力をはたらかせて、声をかけましょう」と訴えたいと思います。


北千住まで、という女性にあいさつをして別れ、電車を降りたあと、「おかあさん、実はさっき勇気がいったかお」と告白しました。息子は「みんなも声かければいいのにね」と答えました。


しかし、誘導ブロックはどうしてホームの端にあるのでしょう。目が不自由な方の安全を考えると、ホームの真ん中を歩けるようにしてもらいたいなあと思います。