先週の土曜日は、パブリックリソースセンターが行っている「実践型NPOマネジメント支援コンサルタント養成講座」の実習の受け入れということで、8名の実習生が事務所を来訪された。


この講座は、受講生がNPOマネジメントの基礎を学んだ上で、NPOの組織診断の方法論を実践的に学習するために、実際にNPOの組織診断を行うというというもので、実習生にはNPO・NGO関係者をはじめ、法律関係、 企業など様々な所属の方がいらっしゃって、私たちが答えた診断シートに基づき、二時間のヒアリングを受けた。

診断シートは、「マネジメント能力」「人材」「財務管理」「プログラム(事業)」「事業開発・計画・マーケティング能力」という5つの内容について詳細なアンケートに応えるもの。シートに記入したのは私(事務局長)と代表理事、事務局次長の3名で、それぞれの立場で微妙に答えが違っているのは興味深かった。

診断結果は来月に出るそうだ。楽しみにしている。

(東京事務局長 坂口和隆)

緊急救援活動のためバタバタしていて、ブログの更新が滞ってしまいました。サイクロンの夜から10日が過ぎましたが、被災した人々の生活は平常に戻るにはほど遠く、同じ県や郡の中でも救援が届いている場所と届かない場所、もらえた人ともらえない人があり、届いていない人にいかに届けるかが援助関係者の重要課題になっています。これから冬に向けて小さな子どもやお年寄り、身体の弱った人々には厳しい季節。家族を失った人たちも悲しむ余裕さえなく、生きていくことに必死にならざるをえない状態だろうと思います。


昨日の政府のレポートによると、被災者数は680万人に達しています。バングラデシュの人口はだいたい1億4千万人ですから、バングラデシュ人のほぼ20人に1人が被災したということになります。首都ダッカが被害を免れ、被災した南西沿岸部はそれほど人口密度が高い地域ではなかったにもかかわらず、です。


シャプラニールがバゲルハット県ショロンコラ郡で第1弾の緊急救援実施を決めたことはウェブサイトでもお知らせした通りで、この活動はすでに進んでいますが、第2、第3弾の救援のため、24日からダッカ事務所の小嶋駐在員とプログラム・オフィサーのサイフル・イスラムがボルグナ方面へ、23日に来バした筒井事務局次長とプログラム・オフィサーのポリモールが25日から再びショロンコラ郡に入り、現地のNGO関係者とともに被災地を駆け回っています。


私の役回りはダッカ事務所での中継塔。現地入りしている2チームの携帯からの電話を受けたり、東京事務所と連絡をとったりしたりしながら緊急救援活動をコーディネートしています。例えて言えば、ヒマラヤ登山のベースキャンプで、隊員を登頂に送り出し、無線と望遠鏡を持ちながら指示を出している人、という感じでしょうか。もっとも今は、東京の司令塔の一部(筒井)が自らアタック隊に入っているわけですけど。


緊急救援の裏方にはいろいろ地味だけれど重要な仕事があります。政府のNGO局に救援活動用の外貨送金を受け取るための文書を作って出したり、救援物資の入手先を調べて手配したり、パートナー団体への送金の手配をしたり、さらなる救援活動のための情報収集をしたり。ダッカ事務所でこういった仕事の中核を担っている、総務担当のドットや会計担当のルフルも、よくやってくれています。


ドライバーとして被災地の悪路を長距離運転しているミロンとシポンもきっとかなり疲れているはず。安全運転には気をつけてくれていると思いますが、事務所の車はかなり年季が入っているので、故障の起きないことを祈るばかり。


今日はショロンコラに送るためのビニールシートを扱う業者をオールドダッカで見つけ出し、値段交渉をして3千枚のシートを注文し、トラックで現地に運ぶ手配などもありました。クルナやボリシャルなど被災地に近い都市ではビニールシートは手に入らないので、ダッカで買って送らなければなりません。


業者にも「救援なんだから協力して。あなたも参加してほしい」と総務のドットがこんこんと話をしたところ、儲けなしでシートを卸してくれることになりました。


被災地では人々が瓦礫の廃材を組んだものにサリーやむしろなどをかけて仮小屋をつくり、そこで眠っていますが、すでに夜は霧が出ているようです。バングラデシュの冬の霧は濃密で、その中にいると髪や衣服がしっとり湿ってしまいます。もうしばらくすれば政府などの住宅再建支援も入ってくるかもしれませんが、それまでの期間をしのぐのにビニールシートは役立つはず。住宅再建のあとも様々な使い道があります。


ショロンコラの第2弾では、このほか井戸やトイレの設置、池の掃除をさらに進めることなども入っています。水の重要性は言うまでもないですが、とくに女性たちにとって、周囲の目を気にせず、安心して使えるトイレは必須です。 ボルグナでも寡婦や障がい者を含む最貧困層を対象に食糧配布を行うことになり、さらなる救援も検討しています。詳しくはサイクロン救援ページの最新情報で近々報告されると思います。


バングラデシュでは今も新聞の一面はサイクロン関係一色、救援活動も各地で懸命な努力が続いていますが、日本の新聞やテレビからはすっかりサイクロン関係のニュースは消えていると聞いて、募金の集まりが心配です。


まだサイクロンから10日、人々はなんとか生き延びつつも、これからどうやって生活していくのか目の前が真っ暗な状態にいます。どうかバングラデシュの680万の被災者のことを忘れないでください。私たちも引き続き努力しますので、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。


(ダッカ駐在員 藤岡恵美子)


既に当会のウェブサイト や藤岡駐在員からの報告でお伝えしているが、15日にバングラデシュを巨大なサイクロンが襲い、多くの犠牲者と負傷者を出した。亡くなった方々には深く哀悼の意を表したい。またバングラデシュで長らく活動している団体として、可能な限りの救援活動に取り組んでいきたい。


今回のサイクロンの規模は、伊勢湾台風並みとも、91年に13万有余の犠牲者を出したバングラデシュのサイクロン並みとも言われている。91年のサイクロンの直後にシャプラニールのスタッフになった私は、入職後、すぐにダッカ事務所に出張し、緊急救援の物資を準備した覚えがある。


災害時には巨額の支援金が動く。ムダに使われてしまうケースも少なくはない。30数年、活動を続けているシャプラニールとしては、これまで培ってきたネットワークを駆使し、被災者から直接、現地の言葉で状況を把握し、本当に必要な支援を一円もムダにすることなく行っていきたい。現地経験の長い筒井次長を22日から派遣することが決まった。


なお、全般的な状況については ReliefWebOCHA (国連人道問題調整部)が詳しい(ただし両方とも英語)。

皆さん、どうぞご支援のほどよろしくお願いします。


(東京事務局長 坂口和隆)