わたしには姉が2人いて、
一人はハワイ島に長く住んでいます。
今回はもう一人の姉が
ハワイ島で結婚式を挙げるというので
コナ側に3日、残りは姉家族が住むヒロ側で過ごしました。
南国の楽園リゾートとして
日本人にも人気のハワイですが、
そのハワイの先住民の人たちの
アイデンティティを揺るがす大変なことが
起きているのをご存知でしょうか?
ハワイ先住民の人たちにとって
一番の聖地とされる山 マウナ・ケアに
巨大な天文台の建設が予定されていて、
反対派によって大規模なデモが続いているんです。
建設に使われる道は、反対派によって閉鎖され、そこでは連日、ハワイ先住民の人たちによってデモが行われています。
デモと言っても
隣国の先住民が、先住民言語で祈りを捧げ、
それに対してハワイ先住民のフラの踊り手がフラを踊り、ハワイ語でチャントを奉納する。
とても平和な雰囲気で行われています。
そんな歴史的な場へ、
古典フラを踊るためにマウナ・ケアに登る予定だった姉のお陰で立ち会うことができました。
(姉は後ろの方で踊っています)
マウナ・ケアは、日本で言えば伊勢神宮のような神聖な場所。
ここに天文台が建設されれば
貴重な水源にも影響は出てくるだろうし、
何よりもハワイ先住民の人たちのアイデンティティを踏みにじることにもなる。デモを目の前で見てそう感じました。
その建設計画に日本が大きく関わっているというのも、日本人として とても複雑ですね。
このデモを「科学と文明の発展を阻害するもの」として見るのか、
それとも「先住民のアイデンティティの一部である山を守るもの」として見るのか。
とても繊細な問題だと思います。
西洋文化、あるいはそれを支持する先進国の発展のために追いやられてきた先住民の人たちの言葉や文化。
わたしも英語を教える立場として
こういった歴史的背景にとても苦しんだ時期もありました。
バイリンガル育児はしていますが
こういった出来事や
英語が広まった背景と植民地主義の関係ついては、娘にも知っておいて欲しいと思っています。
今回は言語とアイデンティティの繋がりを
強く感じる旅でした。