徹ちゃんは大学を卒業した後、
愛知県安城市のトヨタで仕事をする事にした。
仕事に慣れてきた頃、夜勤の方がお金が高くもらえる事を知った徹ちゃんは夜に仕事を始めたのだ。
トヨタ工場の門の前に朝まで立っているのだった。
そんな日々、門の前にたっているとホームレスらしき男性が近づいて来て
「あんちゃんタバコ1本恵んでくれ」と言われ
タバコの箱を出すと5本ぐらいごそっと取って消えていくのだ。
また、次の日もあらわれてタバコをねだるのだった。
しかし、ホームレスらしき男性は徹ちゃんの優しさに気づき徹ちゃんが門に立つ時間に合わせ
一緒に並んで立ち朝までいるのだった。
そんな日々を過ごしていたある日、
ホームレスらしき男性がおにぎりを持って来て
「食べてくれ」とプレゼントをくれたのだ。
徹ちゃんは思わず賞味期限の日付を見た。
新しいおにぎりだった。
心の中ではおにぎりを買うお金があるのだったらタバコを自分で買うと良いのにと思っていた。
ホームレスらしき男性はペットボトルを拾い集め、売ったお金でおにぎりを買ったのだ。
徹ちゃんに感謝の気持ちを表したかったのだ。
ちっこ
