先日ある集まりで、私が着物を好きな事を新たに知った方から、このような質問を受けました。
「着物の定義ってなんですか?」
・・・普段そんな風に考えたこともなかったし、その場で急に質問されたので、目の前で携帯を取り出して調べるわけにもいかず(笑)
「これはあくまでも私の考えですが・・・」とお断りして、今の私が思う着物の定義について
大きな意味では「和服全般」のことを指す
狭い意味では、和服の中の「長着」のことを指す
元々日本人みんなが着物を着ていた時代には、文字通り「着る物」という意味で使われていたと思う
西洋文化とともに「洋服」が入ってきたことによって、着るものの中で、「洋服」に対して「和服」を区別する必要が出てきた
でも普段から「和服」という呼び方をしていなかったから、元々使っていた「着物」という言葉で呼ぶ方が定着したのではないか
・・・と、大体このようなことをお話ししました。
質問した方は、わかったようなわからなかったような・・・という顔をされていましたが
その後質問は続かず、話題は別の方向に行きました(ホッ)。
例えばこの写真はパッと見て「着物を着てる」と言うと思いますが(つまり上に着ているものも含めて和服全般を「着物」という)、細かく表現すると「着物の上に羽織を着てる」となりますね!
家に帰ってきて、インターネットで調べてみたのですけれど、大体私がお話ししたのと同じような内容が書かれていて、胸を撫で下ろしました
言葉も、言葉の意味も、時代とともに様々に変わっていきますよね。
だから「着物の定義」と言われても、結局何が正解という明確なものはないのかもしれない・・・。
ただ、言葉の成り立ちとして「着る物」だから「着物」になったのは間違いないのではないかな、と思います。
きものは、日本人にとって当たり前に「着る物」だったのだなあと、改めて考えさせられる出来事でした