番外編
今となれば笑い話だからいっか。
私たちが泊まった部屋って
すごく広くて静かだったのね。
で、3泊4日だったんだけど
2日目に姉と一緒に寝ていた私は
金縛りにあったのね。
まあよくあるのさ、私は。
疲れてんのかなーって思っていて
自然に解かれるのを待ってまた寝てを
繰り返してたら夢を見た。
後ろ姿の髪の長い女の人、
白装束を着ていて髪が風になびいている。
うしろから見ている私。
なぜかこれが今、夢だとハッキリ分かっていた。
(早く！早く醒めて！！早く！)と願う。
意識はあるのに夢の中から抜け出せない。
(早く！お願い！女の人がこっちを向いてしまう！)
顔を見たくない。
なせだかそんな焦燥感にかられながら
女の人を見つめている私。夢の中でも動けない。
残念ながら夢から醒めない。
女の人が左向きに顔を動かし始めた。
(ヤバい。見てしまう。見えちゃうよ。)
その瞬間、前にいた女の人が居なくなった。
(良かったぁ。)と思った瞬間、
長い黒髪が目の前に降りてきた。
(え？)と目を上にやると
ぶら下がった女性の顔が逆さになって
目の前におりてきた。
「ひぃぃぃぃぁぁぁぃ～！！！」
と、自分の声で目が覚めた。
パチパチと瞬きしてると
姉が私を揺さぶっていた。
「だいじょうぶ？？！！ちょっと
どうしたんよ！こわいわ！！」と。
向かいを見ると
父母が起き上がって私を見ている。
「あんた、一体どうしたの！！ひーひーゆって
すごい声を出してたのよ！もうお母さん
びっくりして心臓ドキドキやわ」と。
お父さんもなかば怒り気味に
「ビックリしたわ、心臓止まるかと思ったわ。
お前、なんか悩みでもあるんちゃうか？」と。笑
姉はずっと叫ぶ私を起こしてくれてたらしい。
なかなか醒めない夢だったので
本当に怖かった。
結局女の人の顔をハッキリ見る前に
起きれたから良かったのかも。
でも、次の日の夜、
たまたま母を残し、母以外みんなで
温泉施設に行ってしまい
「すぐ帰るよ」
といいながら、帰りに卓球して帰ってしまった。
それでも１時間くらいだから大丈夫と思って
母以外でサクッと遊んで帰宅したら、、。
姉がピンポン押すと同時に
母が血相変えて飛び出してきた。
「もう！何してたん、怖かった。怖かってんー」
え？？予想外の母の姿。
顔も真っ白。震えてるし。
「どしたん？」
聞くと、私のあの姿を昨晩見てから
なんか怖くなっていたようで、
静かな薄暗い部屋に1人居ると
常にトントン、トントンと
扉を叩く音がしていたようだ。
そして誰かが居るような気配を感じ
もうその後は
(うぎゃぁ)と
パニック状態で待っていたらしい。
あとあと調べると半ドアで
風に吹かれて
トントンと、、、。
だったんだと思う。
その後夕食を食べてる間も
ガタガタ震えていた母。
いつも強い精神力の母の
あんな姿は初めて見た。
母よ、ゴメン。
結局、霊なのかなんなのか分からないけど
沖縄という土地柄、どこで何があっても
不思議じゃないなという結論に至りました。
実際、霊感の強い友達いわく
沖縄は至る所にいるよ、とのことでしたから。
ネットで調べた限り、
カヌチャベイで霊が出るなどという話は
一つも出ていませんでした
なので、みなさま安心して
カヌチャベイで過ごしてくださいませね
ちょっとこわい話ふうに
書いてみました
魅惑の沖縄
大好きです
ちゃんちゃん