いつもお世話になり誠にありがとうございます。
兵庫県では、1ヶ月以上前から手足口病が流行していますが、
最新の6月24日から30日の1週間の報告数は、全国で
2万人を超えたそうです!これは過去20年で最も多い
患者数なんだそうです・・。最近の外来では、発熱の子の半分以上が
手足口病で、やたら多いなぁと思っていたら
やはりそうだったのですね・・・。しかも兵庫県や大阪府は
全国的にもかなり多いそうです。
https://www.fnn.jp/posts/00420521CX/201907091328_CX_CX
本日のFNNプライムニュース
手足口病は、その名前の通り、手足と口に発疹ができる病気です。
コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなど、様々なウイルスが
原因で起こり、しかもそれぞれ色々な型があるので、発疹や熱の
出方が様々です。手足の発疹も、数個程度しか出ない場合もあれば、
広範囲に大きい発疹がかなり沢山出る場合もあります(コクサッキー
A6型の感染だと、発疹は非常に派手で熱も高熱になります)。
熱も、2/3程度は出ないことが多く、
出たとしても38℃未満であることが多いと言われています。
熱は2、3日で下がり、高熱がなく、元気であれば、登校や登園は
可能です。ただし、便からしばらくウイルスが排出されるため
おむつなどの取り扱いには注意してください。
大人や学童以上の子は免疫を持っていることがありますが、
たまに大人にうつって重症化することもあるので注意してください。
ウイルスや型が色々あるということは、一度感染しても
また別のタイプの手足口病に感染する可能性があるという
ことですので1回かかったからと油断しないでください。
抗生剤は無効で、特効薬はありません。検査も特別なものはなく
臨床症状から診断をします。
そこまで心配する病気ではありませんが、乳幼児が感染した時、
のどにできる口内炎のため、飲水や哺乳ができず、脱水になることが
最も危険です。経口補水液やイオン水、母乳など、何か飲めるものを
少しずつこまめに摂るように気を付けてください。
また熱性痙攣や脳炎、髄膜炎などを起こすこともあります。
痙攣を起こした時は落ち着いて救急要請してください。
意識がおかしい、嘔吐を繰り返す、手足の動きがおかしいなど
少しでも気になることがあれば早めに受診するようにしてください。
手足口病の他に、ヘルパンギーナや、プール熱は、夏になると
流行する夏風邪です。手足口病とヘルパンギーナは、原因や症状も
かなり似ており、口の中に発疹があることは共通ですが、手足に
発疹がない場合は、ヘルパンギーナと診断されます(ヘルパンギーナの
方が熱は高くなることが多いです)。冬ほどではありませんが、
夏も色々感染症が多く、大変です・・。
もうすぐ夏休みになりますが、それまで色々な夏風邪にうつらないように
気を付けて、楽しい夏休みを迎えてください♪