こんばんは。いつも御世話になりありがとうございます。

この度は大阪北部地震で被害に遭われた方に対して心よりお見舞い申し上げます。被災地は今もなお余震が続き不安で眠れず、また断水や大雨で生活に大きな影響が出ていると聞いています。1日も早く平穏な生活に戻られる事が出来るよう切に祈念致します。

阪神地域でも大きな揺れがありましたが、かなり怖い思いをされた方が多かった事でしょう。鉄道の運休や道路の交通マヒで大変な目に遭われた方も沢山おられたとお察しします。

阪神淡路大震災の時は20歳でしたが、何度も続く強い揺れの恐怖や、現実の物とは思えない被害の光景を目の当たりにし本当に怖い経験をしました…。今回の地震でも同じような揺れを再体験し、また余震が来たら…とか、上から壁やガラス片が落ちてきたら…高速道路が倒れて落ちてきたら…エレベーターに閉じ込められてしたったら…など、不安な気持ちに襲われる事もあります。

大人である自分でもそうなのですから、こども達が受ける心理的な影響は計り知れないものなのだと思います。阪神淡路大震災や東日本大震災の時も大きな問題になりましたが、地震のような災害時にはこどもはとても強い影響を受けます。不安や恐怖、甘える、イライラ、不眠、夜泣き、過敏さ、緊張、わがまま、怖い状況を避けたり逆に何度も話題にする、赤ちゃん返り、今まで出来ていた事が出来ない(トイレ、発語など)、落ち着きがないなど、様々な現象が見られます。このような症状が1ヶ月以上続いた状態をPTSD(心的外傷後ストレス障害)と言います。

今回の地震でも、揺れの不安のため家に入れないという悩みや不眠、食欲がないなどの訴えで、何人かの方が受診され始めています。地震を経験してから何か普段と違う事があれば、もしかしたら地震の影響かもと考えていただき、話を聞いてあげたり甘えさせてあげるようにしてください。すぐに症状が出なくても数ヶ月後に徐々に現れる事もあります。慎重なフォローが必要になりますので、気になる事があれば、お気軽に相談にお越しください。

また地震などの災害の際、発達障害をお持ちの方の対応に苦慮される事がよくあります。避難所生活のため家に入れないという不安や、いつもと同じ生活が出来ない緊張感による様々な不調などです。そのような時にどう対応すれば良いかをまとめたガイドラインがあります。お困りの方は是非参考にしてみてください。

自閉症の人たちのための防災ハンドブック
日本自閉症協会