うさぎカウンセリング代表、トータルライフカウンセラーの西岡です。
ゲシュタルト療法はバールズ夫妻によって創作された治療法です。
クライエントを共感的に理解し、クライエント自身が安定して自身を
見詰め直すことで気付きを深める来談者中心療法とは別アプローチをします。
ゲシュタルト療法は、クライエント自身が自分の中で起きている
感覚・感情を感じ取り、それに身をまかせる事で、「今、ここ」で
外界から何を知覚しているか・どのような感情を抱いているか、
に気付く事を体験することで癒しや成長を促します。
ちょっと分かり難いかもしれませんので例を示します
「A君に対して、ムカついて腹立たしくて・・・」
に対して、来談者中心療法では
「あなたは、A君にムカついて腹が立っているのですね」と
相談者の話の内容と、感情を共感的に理解して、会話を続けるでしょう
ゲシュタルト療法では
「あなたの身体の中のどのあたりに、ムカつきや怒りを感じますか?」と返し
感じている感覚を大切に、「A君が目の前にいるつもりでその感情を
言葉に出して言ってみて下さい。」のような感じで進め
自分の感情は自分自身で起こしている事実の気付きを大切にします。
クライエントの気持ちを理解して、自分の気付きを促す来談者中心療法と異なり
他人の気持ちは全てわからない、相手の気持ちや感情を理解しようとせず
「今、ここ」で話すクライエントを見て・聴いて相手が何を感じているか?を
教えてもらう事により気付きを促す手法です。
代表的な手法でエンプティ・チェアと言う物があります。
これは自分の気になる相手や、葛藤している自分が目の前に座っているとして
カウンセラーのサポートの上で、立場を変えながら対話をしてもらう方法です。
立ち位置が変わる事で新たな気付きが得られることがあります。
ゲシュタルト療法は「今、ここ」を感じて自身を体験するので、
鬱病やメンタル不調の方は、自分を追い込みかねないので控えて頂いて
「こうするべき、こうあるべき」と強い思いがある時には助けになると考えます。
もう少し上手に分かりやすく説明出来ればよかったのですが、
このような手法もありますよ、と言う事をお伝えできれば幸いです。