Vincenzo MiroglioとAriaを修理していた時、ずっと目の隅にチラチラと映る
物がありました。
修理途中で放置してしまったウクレレ2本、AsahiIndiana
Asahiはボディーの塗装まで進んでいたもののロゼッタ周りがうまくいかず
(嫌気がさして) 、Indianaはフレットとナットの位置調整まで済ませた所で
(気力が尽きて)放置しちゃってました。
その後ずっとカーテンレールに引っ掛けて吊りっ放しにしていたのですが、
作業机の真横だった事もあってやたらと視界に入ってきます。
Ariaの修理が終盤にかかった頃『やっぱこのままじゃマズいよな~』と思い、
折しも古レレ師匠の矢野忠様が同タイプの
Indianaを手に入れられた事も
あって『んじゃAriaが終わったらこいつらを片付けよう』と決めたのでした。

まずはIndiana
工作は終わっているので残っているのは塗装だけだったはず。
前回記事をざっと確認し、まずは・・・
ヘッドロゴをやっちやいましょう。


Iとdの字が一部欠けちゃってます。
今まで完全な状態のロゴが見当たらなくて(ラベルは微妙にフォントが違うん
ですよね)二の足を踏んでいましたが前述の通り矢野様が同じ物を手に入れ
ロゴ画像を「
古い日本製のウクレレのヘッドのデカール(ブランド名、ロゴ)」に
アップされたのでそれを参考にします・・・矢野様、ありがとうございますm(_ _)m

描く事自体はさほど難しくはないのですが、問題はどのカラーを使うか。
最近のゴールド・シルバー系塗料は「メッキの質感に近付ける」事を
目指しており、年を追うごとに粒子が細かくなっています。なので通常の
塗料でもこのロゴよりずっと
粒子が細かい為、使えません。
代用品も色々探しました。マニュキアやデコレーション用塗料等、目に
付いた使えそうな物は片っ端から手に入れて確認したのですが・・・
全部ダメでした。
これ以上探しても見つからないだろうといいかげん諦めだした頃、足りなく
なった模型用塗料を買いに行った時に棚をつらつら眺めていると・・・

あれ?こんなんあったん?

イメージ 1

色といい粒子の粗さといい、かなりいい線いきそう。
数年前から発売されていたようなのですが・・・全然気付きませんでした、
正に「灯台下暗し」 ;^^)

では使ってみましょう。はてさて、いかが相成りますやら・・・

粒子の粗さはばっちり!だけど・・・んー、ちょっと黄色が強い。
上から少しだけスモークかけて・・・どうだ?

イメージ 2

試行錯誤の末、なんとかここまで近付ける事ができました。
アップで見るとブサイクですが、普通に見る分にはさほど違和感は感じない
のでこれでよしとします。



側面のリカバリは思いの外うまくいきました。この勢いに乗って表板塗装に
とりかかります。

今回は表面が荒れただけなので元の塗装は剥がさず、クリアの重ね吹きで
ザラつきを消す事にしました。
とはいえただ重ね吹きするだけではなかなかザラつきは消えませんので、
『数回吹いては乾燥を待ってペーパー掛け』を何度か繰り返す事になります。

シュー、
シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ・・・・・

イメージ 1

番手の高い耐水ペーパーで下地まで削ってしまわないよう慎重に全体を
削ります。

イメージ 2

エアコンプレッサーが非力だと濃い塗料は吹けない(塗料が出なかったり
クモの巣状の糸が吹きだす)ので必然的に回数が増えてしまいます・・・
良く言えば丁寧、悪く言えば非効率的。
この写真で3セット目か4セット目ぐらいでしょうか。少しザラつきが残って
いますがピカピカにするのが目的ではないので、ここらで終わりにします。

イメージ 3

光り過ぎず、ニブ過ぎす。

イメージ 4

縞々もしっかり鑑賞できる、少しグロス寄りの半艶。

これでオーラス、

イメージ 5

フレットと指板の汚れを落とし椿油で磨いてペグと弦(GHSクリアナイロン)を
装着、

イメージ 6

作業終わり!

イメージ 7

お疲れ様でした~♪

イメージ 8

デカール周りもかなり綺麗になりました(笑)


さて、音の方はどうなりましたでしょうか・・・
ボディー中央に「呪いのブレーシング」を入れた事が気掛かりです。
恐る恐る3弦開放を・・・

ボヨョヨョヨョォ~ン。

でちゃったあああぁぁぁぁああああーーーー!!!

なぜだ・・・なんでこうなる!?
しばらくボヨンボヨン鳴らしながら考え・・・

あ、そういえば。

確かFamous FU-150にもセンターブレーシング入れたっけ。
あっちはどうだろう・・・

かな~り久しぶりにケースから取り出してチェック・・・ボヨヨン現象発生せず。
なんで?一体どこに違いが・・・

あった!
ありましたよ決定的な違いが!!


FU-150には


KALAの赤ナイロン巻き弦セットを張っていたんです。
これをA200に張って変にならなければ。

早速外してA200に移植、弦を弾くと・・・

ボヨヨンしない!!

逆にFU-150に
A200の弦を張って弾くと

ボヨヨンしたーー!!!

やったー、原因突き止めた!
3弦解放で起こる変な反響現象。それは

「センターブレーシング+GHSクリアナイロン弦」

という組み合わせによって起こる現象でした。

なんで
GHSクリアナイロンでこのような現象が起こるのかは不明ですが。
オロナミンCレレ以来1年と5カ月、ずっと引っ掛かっていた謎が解けて
すっきりしました



残念ながら表板の波打ちを完全に消す事はできませんでした。
でもあれだけ補強したんですからそうそうトップ落ちはしないと思います・・・
多分。

諦めてネックの割れに移りましょ。
ここは希釈したタイトボンドを流し込んで圧着。
鉄弦ならもう少し補強すべきでしょうが、ナイロン4弦のウクレレならこれで
十分耐えられるでしょう。

イメージ 1

たっぷりと染み込ませてあふれ出た分を拭き取りクランプ。
乾いたらもうビクともしません。

ここまできたら修理ももう終盤です、外していたブリッジを取り付けます。

イメージ 2

この時も横ブレーシングが邪魔して締め付けるのに苦労しました。

・・・おや?

イメージ 3

はみ出た接着剤を拭き取った時に気付いたのですが、表板の艶が消えて
いるような・・・
使ったのはノンアルコールのウェットティッシュなので塗装に影響はないと
思っていたのですが(最初の拭き掃除にも使いましたし)、なぜか表面が
梨地になっちゃいましたよ・・・まいった。

ため息つきつつ途中で見つけた側板のクラックの修理をします。
表面は割れているものの裏まではいっていないようなので、周りの塗装に
極力影響ないよう軽く隙間を埋める程度で済ませようとUVレジンを使ったの
ですが・・・
これが大失敗。
『はみ出しは後で削ればいいや』とちょっと多めに盛ったのが運の尽き、
レジンが意外と頑固で思うように削り取れず、終わった頃には

イメージ 4

色が落ちちゃいました(´・ω・`)マータドジッチャッタヨ.
まあやっちゃったものは仕方ない。色を作って希釈し、少しずつ色付けを
していきます・・・あーめんどくさ。

ぺとぺとぺと。
この位塗ればもういいんじゃないかな・・・

イメージ 5

あ、まだ薄いわ。もう少し・・・

イメージ 6

まあこんなもんか。

あー疲れた・・・同じトーンにするのって難しいです。