今回は食事介助と吸引に使うツールをご紹介したいと思います。

そこから芋づる式に苦い経験を思い出したり、介護という仕事の難しさやヘルパーの素質について考えることがあったのでそんなお話も。

 

  まずはツールのご紹介

 

吸い飲み、エンシュア用のコップとシリンジ、ピルクラッシャーの3点セット。

コップは透明で中身が見え、エンシュア350ml缶がちょうど入る大きさのものを100均で購入しました。あとは楽天です(Amazonにもある)

 

 

そしてこちらは吸引の時に使うお水を入れるコップ。実家にいる時は普通のマグカップを使っていたんですが、蓋が無いのが気になっていました。

これは蓋の突起を押すだけで簡単に開閉でき、間口が広いのでカテーテルを差し込みやすく気に入っています。100均で見つけました。

 

 

蓋を開けるとこんな感じ。

取り外しできるので丸ごと洗えて衛生的。

 

 

毎日使う物なので1日使い終わったら完全乾燥できるよう、同じセットを2つ用意して日替わりで使用しています。

 

 

複数の常勤ヘルパーさんがいるので、全員が同じように衛生管理出来るようオペレーションを統一しています。というのもちょっと苦い思い出がありまして。

 

  吸い飲みにまつわる苦い経験

 

重度訪問介護ヘルパーの制度を利用し始めた頃、彼はまだ実家で生活しており、私は1〜2週間に1回のペースで片道2時間かけて通っていました。

久々に様子を見に行った時にコーヒーを飲んでもらおうと準備していると、吸い飲みの先端にカビが生えてるのを発見。ヘルパーさんは気付かずに毎日これで食事介助していたことを知った時に目眩がしました笑

 

原因は常勤ヘルパーさんが入ったことで家族が介護に関わる機会が減り異変に気付く機会がなかったこと。もう一つは細かなところまで気を配るようヘルパーさんに教育できていなかったことだと思います。

 

 

  誰もが同じように管理出来るルール作り

 

他人介護による24時間介護の体制が出来上がると家族の介護負担は劇的に減ります。

でもお任せする分ちゃんとルールを作らないとこういう事件が起こってしまうし、自薦ヘルパーを雇用しているからには自分たちで教育していかないと良いヘルパーは育ちません。

 

なぜ衛生管理が必要で、その為にどんなルールがあるのか?ヘルパーとしてどんな目を持って業務を進めてもらうのか?

きちんと道筋を立てて体制を作り、一旦ルールを組んだ後もみんなで意見を出し合いながらより良い介護環境を目指すことが必要だと思います。

 

 

  生活スペースに入ることの難しさ

 

彼が実家にいる間はさすがにあまり口を挟めなかったので、新居に移ったらどう環境を整えてヘルパーさんに伝えていくのか考え準備してきました。

どうしても気になるところは彼の家族に相談してちょっとずつ変えさせてもらいましたが、家族としては自分たちの生活スペースに他人が入って来て口を挟まれることほど嫌なことはないと思うので…かなり神経を削りました。

 

介護という仕事の難しさの一つってこういう部分だと思うんですよね。人様の家に入り込んで目的を達成するのは簡単じゃない。

本人や家族の理解を得られなければ物事を進められないし、絶対必要だからと押し通しては信頼を失う。

そういう難しさがあることを理解してきちんと向き合える方なのか?柔軟に対応できるのか?ということはヘルパーさんの採用を検討する時にすごく重視しているポイントです。

 

ヘルパーさんに行ってもらう業務は他にも色々仕組みづくりをしていまして、彼の身の回りのことは特別関与しなくても全てやってもらえる環境です。

仮に私が家出しても問題ない体制にしてきたつもりです笑

その辺りはまたご紹介させてください!