初めまして。

私の愛するパートナーは長年ALS(筋萎縮性側索硬化症)と共に生きています。

今まで色んなことがありましたが、一緒に生きる日々を心から幸せだと感じています。


まだお付き合いをしていた頃、病気と生きる彼との将来を考えた時に同じ境遇の人の話が聞いてみたくなり、ネットで色々と検索しました。

でも「同じ境遇」に絞るとなかなか無いし、ご夫婦で病気と闘い尽くした結果、辛い結末で終えられたブログも少なくありませんでした。


いつか自分が何かしら語れるだけの経験を重ねた時、誰かの力になれるような発信ができたらいいな…と思いつつ時が流れていきました。

最近になって周りの方からブログを書くことを勧められることもありましたが、


「私なんかが書く話なんて」

「自分や周りの方に心無い言葉が刺さることがあったらどうしよう」


と考えてなかなか行動に移せずにいました。


そして今朝。

ALS患者嘱託殺人事件の判決が注目される中、ネット上の書き込みに「死を望んで当然の病だ」とか、犯行に及んだ医者を讃える言葉が溢れている現実を見て思い立ちました。


少なくとも彼と私は不幸じゃない。

一緒に過ごせる毎日が本当に幸せ。

苦しいこと、辛いこと、悔しくてたまらないこともたくさんあるけど、いつか来る最後の日まで「生きたい」と思っています。


「ALS患者は不憫で不幸」としか思っていない人にこの病気のことをもう少し奥まで知ってほしい。

僭越ながら、今失意の底にある当事者とそのご家族がいらっしゃれば何か届けられたら。

そんな思いで今このブログを書いています。


身体が動かないから終わりじゃない。

どんな状況でも人の魂は自由だ。

生きられるだけ生きていい。

その為に周りにすがったっていい。

明けない夜はない。

心からそう思っています。


もちろん同じ病気でも境遇は様々です。

本人も家族も綺麗事だけでは救われません。

私の正直な気持ちが人によっては受け入れられないこともあるかもしれません。

それでも「死を望んで当然の病だ」という論調に私は賛同できませんし、臆さず声を上げたい。


立派なことは言えませんが、自分の体験や思いを書くこのブログが誰かの心に届いたらとても嬉しいです。


2023.12.19