カンチャナブリ に行ってきた。戦場にかける橋はかなり有名だが、カンチャナブリ駅~ナムトク駅間には見所も多い。

そもそもこの鉄道は海路での物資輸送を嫌った日本軍がタイ~ビルマ間の鉄道を建設して物資の陸路輸送を計画したことに由来する。アジア各国から捕虜をかき集めてその数36万あまり、日本軍1万2000人で300kmを1年で完成させた。当然ながら犠牲も多く10万人程度が死亡し、その大半は捕虜だったと言われている。この辺のくだりはカンチャナブリ駅近くの博物館に行くと嫌と言うほど解説がついて紹介されている。当然、日本=悪人というパターンである。私はこの事実を否定しないが、私がしたことでもなく、取り消すことはできないので、未来志向で付き合っていくしかないと考えている。

この日ばかりは6時起床、7時半にはホテルを出て、新南バスターミナルに向かう。朝早いので30分ほどで到着。南バスターミナルには数年前アユタヤに行ったとき以来久しぶりに行ったが、ターミナルにはレストラン等が整備されかなりきれいになっていた。

早速チケット売り場でチケットを買ってみる(77THB)も、嫁の指摘でそれは2等車であることが判明。私はあっさり見逃したが、”2”と書かれたハンコを彼女は見逃さなかった。チケット売り場で1等車に乗りたい旨伝えると、払い戻しのうえ別の場所だとのこと。30ぐらいあるチケットボックスのうち別のチケットボックスで無事1等車をゲット。99THB(約270円)。約50円程度の違いである。地球の~によれば、若干安い分、途中のバス停で乗車する人が多く、到着時間が遅くなるとの事。

8時20分発のバスに乗り、一路カンチャナブリへ。ちょっと遅れて着いたのは10時半。地球の~によると、ナムトク行きの列車は10時半なのでもう出て行ってしまっているはずである。バスで先回りして上りにのろうと相談しながら観光案内所(TAT)に行く。TATで地図と列車の時刻表をもらうと列車はの時刻は10時45分発に変更になっていた。やはり地球の~は最新版でないと・・・。観光案内所から駅まで2.5km。あと10分程度である。うーん、間に合わないかと思いつつ、そちらの方向へ歩いていると、最初のソイのところでバイタク発見!3人乗りで駅まで行ってもらう(40THB)。おかげでちょうど10時45分発の列車に乗ることができた。

走り始めてまもなく、列車の継ぎ目のところにずっと立っている30前後の若い男性発見。観光客で確かにごった返してはいたが、席はあったので、隣に座りませんか?と誘う。男性曰く、指定席だと言われてチケットを買ったのだがそれらしき席には外人が既に座っており、それならいいかと思い、立っていたとの事。2時間半ずっと立ちっぱなしではつらいと思うので声をかけて正解である。

色々話をしていくと彼は医療関係の仕事をしているサラリーマンで昨日も南バスターミナルに来たとのこと。その際にどこかに行ったときにカメラをなくしてしまい、それを探しにまたバスターミナルに来たらしい。残念ながらカメラは無く、せっかく早起きしてバスターミナルに来たのでどこか行ってみるかと思い、サクっと思い切ってカンチャナブリ行きのバスに乗ったとのことだった。なかなか気ままな旅でうらやましい。嫁と一緒のときそんなことをしたら絶対に機嫌が悪くなるに違いない。

彼の風体だが、バックパッカー然とした格好ならこの行動も理解できるが、上から下までヤングカジュアル系のブランドで決めており、完全街中仕様である。カバンも書類を入れるような手提げカバン1個。お手軽旅行である。

終点が近くなり、さあこれからどうするか?と言う話になり、私はナムトク駅に来た以上、ナムトク(滝のこと)をチラ見してから、バスに乗って戦場にかける橋のところまで戻り、写真の2-3枚も撮って帰ると言うのはどうか?と嫁に提案したところ乗り気である。同行の彼にも同じ提案をしたところ、是非ご一緒させてください、との事。旅は道連れ、との諺もある。ご一緒大歓迎!

ナムトク駅からはソンテウに乗り、サイヨークノイ公園に向かう。ソンテウのオヤジは1人20THBと言っていたのだが、たまたま乗り合わせた、欧米人とタイ人女性のグループが人数分×10THBしか払っていないのを目撃。ならばと思い、50THB差し出しじっと目を見ていると黙って30THBおつりをくれた。先に同行の彼は20THB払っていたのをみていたので、私がタイ語で”彼はまだおつりをもらっていないと思うけど?”というと、”ああ、渡すの忘れてました。”とオヤジ。んなわけない!

サイヨークノイは雨季にもかかわらず水量はそれほど多くない。水浴びにはちょうど良いくらいである。地元の子供たちが遊んでいた。我々は滝の上にあるちいさい洞窟および撮影用の機関車の前で記念撮影。彼は職場には帰ったら撮った写真を貼り出すと言ってきたそうなので、写真がないと格好がつかないと思い、なるべく地名が入った写真を撮ってあげる。

軽いハイキング終了の後、バス停近くの屋台に毛の生えたようなレストランで遅い昼食を取る。帰りのバスを待っている途中、地球の~の料理のページばかりを見ているので、今日の夕食を考えているのですかとたずねたところ、なにかおいしいものはないか探しているとの事。せっかくの休暇で来たのに、屋台などのファーストフードばかりでビシっとしたものが食べたいのだが、というお話。我々、丁度シャングリラホテルの中華レストラン、香宮(シャンパレス)にて夕食を考えているけどもし良かったら?と消極的にお誘いしたところ、是非行きたいとのこと。消極的にお誘いしたのは来てほしくなかったわけではなく、★5ホテルのレストランのため、若干値が張るため。一人1000THB(約2700円)程度はする旨伝えると、お金は気にしていないとのこと。おいしければいいです、というのでそれは保証するというとうれしそうである。

以前彼は戦場にかける橋は来たことがあると言うことで、現地集合を約束して我々は戦場にかける橋でおりる。パチパチ写真を撮っていると丁度列車が来た。なかなかのタイミングである。

戦場にかける橋からバスターミナルまではまたバイタク3人乗り。バスターミナル発5時20分発のバスに乗り、着いたのは7時半。あいにくの雨だったが、運よくタクシーが捉り、渋滞を避けるためにBTSウォンエンヤイ駅まで行き、BTSサパーンタクシン駅まで行く。丁度待ち合わせ時間の5分前、8時25分に到着した。ヤレヤレ。