SMASH LABEL01参加アーティスト (^-^)/ | 酒井正和 オフィシャルブログ Powered by Ameba

SMASH LABEL01参加アーティスト (^-^)/

コンピレーションアルバムに参加したアーティスト・MACKA-CHINさん(NITRO MICROPHONE UNDERGROUND)に聞く


入場テーマ曲をはじめとして、プロレスと音楽は密接な関係にある。このたびSMASHでは『スマッシュレーベル』を起ち上げ、2つのエンターテインメントによるコラボレートにより新たな形を創り出していくこととなった。その第1弾として“世界”を視野に入れて活動する4組のアーティストが賛同、コンピレーションアルバムを製作し、作品はSMASHの興行でも使用される。今回はそのうちのひとりであるヒップホップミュージシャンのMACKA-CHINさんを取材。プロレスと音楽の関連性、さらには自身の表現者としてのアテテュードを聞かせていただいた。

スマッシュの挑戦!






<本文>
 もともとMACKA-CHINさんは熱狂的なプロレスファンではなかった。小学生の頃にテレビで新日本、全日本の中継をやっていてたまに目にしてはいたものの、会場へ足を運んだり、ましてや専門誌を買い漁ったりするような日常とは無縁のままに来た。
 それが、ひょんなことからSMASHとのつながりができる。所属するヒップホップグループ・NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDのライヴを、知り合いを通じ酒井正和代表が見にいったのだ。
 挨拶を交わしたさい「ウチのスタッフにもNITROを聴いている者がいまして。音楽とのコラボで何かできたらいいですね。とりあえず、一度見に来てくださいよ」と誘いを受け、SMASHの旗揚げ戦に足を運ぶ。生まれて初めて生で見るプロレスは、それまでのイメージを遥かに超越するものがあった。
「たまたまいい席を用意していただいて、場外乱闘の時とか最前列で見ていたらいろんな人が飛んできて本気でビビッちゃって。ああいうのはテレビを見るだけではわからないんで、初めて生で見た時点で楽しめましたね。半分まだ怖いですけど(苦笑)。チェーンソー持って出て来られた時には、もう…そこがスリルに変わると思うんですけど、衝撃的でしたね」
 初めて生で体感したプロレスで、レザー・フェイスが火花の飛び散るチェーンソーを振り回して暴れる姿をまのあたりにしたとあれば、衝撃の大きさも想像がつく。また、MACKA-CHINさんがミュージシャンらしいのは単純に試合を見るだけでなく、音に対し敏感だったところだ。
 チョップやラリアットがヒットする一瞬が、視覚とともに聴覚として入ってくることでイメージが膨らむ。キャンバスに叩きつけられた時の衝撃音、さらにはゴングの音色ひとつをとっても「自分だったらそこにもこだわりを持つだろうな」というように考えを巡らせた。
 ひとつひとつの音が、熱を帯びているような感覚…そんなイメージは、数日後にTAJIRIと食事をしたさい会話を交わしてみて、さらに膨らんでいく。
「僕らが普段やっている表現の流れとは違えど、方向性はいっしょだなと思いました。男らしさというか、全開で汗かいて向かっていけるようなところに共感して、TAJIRIさんと話している間に、プロレスと音楽の関連性もたくさんあることに気づいたんです。
 TAJIRIさんは海外でやられていたというだけでも考え方がグローバルで、アメリカのエンターテインメントの流れも知っているし、普通に頭がいいと思いましたね。会話をしていてもボキャブラリーのセンスがいいし」
 それまで、MACKA-CHINさんのプロレスラーに対するイメージは「全員ぶっ殺してやる!」とか「俺が一番だ」といった類のことしか口にしないものだと思っていた。ところが、TAJIRIは言葉の出し方にバランスがあり、エンターテイナーとしての表現力の豊かさをビンビンに感じたという。
 レザーのチェーンソーに自分は逃げ回っていたのに対し、TAJIRIが「あのガソリンの匂いがいいですよね」と言ったのを聞いた時には、そういうところを見ているのか!と唸らされた。確かに、視覚と聴覚に加え嗅覚も刺激すれば臨場感が高まる。そこまで細かいところを拾っている事実に、感服したのだ――。
 小さい頃は、音楽ならばなんでも好きで聴いていたMACKA-CHINさんがヒップホップに傾倒していったのは、高校卒業の頃。パブリック・エナミーやLL・クール・Jに夢中となったのが自分にとっての青春だった。
「ヒップホップはみんなの代弁者といったら大袈裟かもしれないけど、日常における不満やよくある出来事を声に出して伝えていくというところがあって。もともとアメリカの黒人音楽だったんですけど、街で起こっている不条理を歌って伝え。世の中を変えていった。
 僕ら日本人も輸入物ですけど、ラップで表現してっていうのがずっと10年、20年と根づいてきて、自分の言いたいことをちゃんと言うというのが俺は生きていく上ですげえ大事だと思うし、それを音楽のリズムに乗せることで、自分らしく表現できると思ったんです」
 ヒップホップを聴かない人にとっては、クラブなどで踊るための音楽というイメージが強いと思われる。歌詞はあくまでもラップに乗っけてノリを重視したもので、メッセージ性からはかけ離れたもの…じっさいアーティストの中には、そうしたスタイルでやっている者もいる。
 だが、MACKA-CHINさんは歌詞へメッセージ性をこめた作品にこだわってきた。現在の音楽シーンでは、ポップスの方が確かに意味はわかりやすいが、ヒップホップはよりアドバイザリーで、ストリート寄りな性格を持つ分、深く、染みるように伝わると信じているからだ。
「自分がこうだったらいいのにとか、普段思って言いたい、伝えたいことを歌詞にしているんで、僕にとっての音楽は日常に密接しているんです」
 こうした姿勢で音楽活動を続けてきたMACKA-CHINさんは、またたくまにTAJIRIと意気投合。そしてSMASHから正式に楽曲の提供を依頼する。ヒップホップファンではなくプロレスの会場で流され、そのファンの耳に入ることが前提なので、旗揚げ戦を見た時のイメージを膨らませるところから、まずは始まった。
 これまでもスポーツ全般によるインスパイアはされてきた。たとえばオリンピックに出場するアスリートが集中するべく音楽を聴くさい、毎日テンションが違うためそれに合う曲をセレクトする。同じように自分もライヴでは、まるで試合に臨むような感覚となる
「まずは選手の気持ちが高まるような…あとはスリル、恐怖、男らしさといったところのイメージですかね。普段も雨の日に聴くと気持ちいいとか、夜より昼の方が合う音楽とか、そういうカテゴリーをなんとなくイメージはするんですけど、会場がひとつになるような空気をイメージした上で、目をつぶって自分が入場する感じで今回は作ってみました。
 会場で見た時、プロレスを見るのが目的で来ているお客さんに、音楽がわかりやすく入っていっていることをすごく実感して。そういうわかりやさと選手の意気込みや闘志との空気感のバランスがすごくよかったんで、自分も作りながらそこで悩んだ感じはありましたね」
 現時点でMACKA-CHINさんの作品がどの選手の入場テーマになるか、あるいは大会のイメージ曲として使用されるかは決まっておらず、完成品をこれから聴いた上でもっともハマる形がとられる。特定のレスラーに合わせた決め打ちではなく、総体的な印象のみで音を生み出すのだから大きなチャレンジだったはずだ。
 それでも自分がやってきた音楽の基本線は崩さずに、その範囲内でプロレスとの融合性を最大限に表現したナンバーを編み出した。おもしろいのはヒップホップにこだわりながらも、そこを意識することなく聴かれるのが理想だという。
「音楽には答えがないんで、皆さんの想像力で人それぞれのとらえ方があると思うんですけど、その曲がかかったら『キタキタキターッ!』て“イノキボンバイエ”ぐらいの定番になれるよう、うまくできたら嬉しいですね。むしろ選手もお客さんも、ヒップホップだというのを意識しないぐらいにすんなり耳に入った上で一体感が得られたら、ベストです」
 アルバムには4組のアーティストが名を連ねる。「そこはみんな、勝負するつもりでいると思う」とMACKA-CHINさん。その“闘い”の場が、音楽ではなくプロレスファンに届くかどうかというシチュエーションにも新鮮味を覚える。
 SMASHの会場にて自分の作品が大音量でかかり、オーディエンスが盛り上がる中、闘いへと臨むプロレスラーが色気を発散させながら入場してくる。そんな情景を頭に思い描きながら、MACKA-CHINさんはその日を楽しみにしている。
 一方で今後のテーマとして意識しているのが、TAJIRIとの共通項でもあった“世界”の二文字。過去にタイとLAでライヴをおこなった経験はあるが、今以上に進出していきたいとの野心がある。
「スポーツ選手がメジャーにいくのもあたりまえになっているし、世界に通用する日本製品もいっぱいあるんで、どんどん輸出していけたらいい。音楽もそうだと思うし、その意味でも世界を見てきたTAJIRIさんと出逢えたのは僕にとって大きかった、刺激になります」
 世界を知る者と目指す者。ジャンルは違えど同じ表現者が刺激し合うことで新たなる形を生み出せば、SMASHの可能性もより広がる。MACKA-CHINさんの音に熱を感じたら、あなたもその場で心のセッションをしてみたらどうだろう。
       (取材&文・鈴木健.txt)
MACKA-CHIN
1974年足立区出身のヒップホップミュージシャン。ヒップホップグループ「NITRO MICROPHONE UNDERGROUND」の頭脳として知られる。19歳より音楽活動をスタートさせ、中毒性の高いトラックと独特のユーモア・世界観がヒップホップ音楽ファンの間で話題となる。ソロ活動も並行しておこなっているのに加え、月に一度、新木場・AgehでKashi Da Handsomeとクラブイベント「コパガバーナ」を開催。音楽に対し貪欲な姿勢を貫きながら世界へ視野を向けている。











JHETT a.k.a YAKK

スマッシュの挑戦!



ACKA-CHINによる参加アーティストの解説

JHETT a.k.a YAKK…彼は同じヒップホップ業界の人で、ライヴもいっしょにやらせてもらったことがあります。安室奈美恵のプロデュースもしていて、トシは下なんですけどすごくおもしろい音楽センスを持っているんで、間違いないと思います!




90年代初めから、東京を中心に日本各地のクラブでDJとしての活動を開始。その後"NITRO MICROPHONE UNDERGROUND"、およびそのメンバーからZEEBRA、MACCHO他など数々の重要作品を手掛け、リスナーはもちろんアーティストたちから絶大なる信頼を得ている。一方、"アジアの歌姫"安室奈美恵のプロジェクト"SUITE CHIC"のシングルやCHEMISTRYの川畑 要、AI、HI-D、MICHICO、椿の楽曲プロデュースなどR&B作品も手掛け業界の話題を呼ぶ。そして'05年、"新しい和製R&Bとも言うべき斬新な音使いを武器に、"歌もの"に本格的に取り組むソロ・プロジェクトとしてAVEXよりJHETTを始動し安室奈美恵、倖田來未、Soweluから韓国トップスター/LENA PARKまでが参加。驚異的なセールスを記録して大成功を収めた。またDJとしても幅広い選曲でフロアをロックし続けている。



大沢伸一(音楽家、DJ、ミュージシャン、プロデューサー)

スマッシュの挑戦!



MACKA-CHINによる参加アーティストの解説

大沢伸一…日本の音楽業界のキーマンですね。海外にも進出して、世界中のアーティストのリミックスをやったり、ハッキリ言ってすごく先をいっている大先輩です。世界的にも評価が高いアーティストなんですけど、それがなぜなのかはアルバムを聴けばわかるでしょう。




93年のデビュー以来、バンドからソロ・プロジェクトとなったMONDO GROSSOを経て、SHINICHI OSAWAとして革新的な作品をリリースし続ける一方、国内外のアーティストのプロデュース、リミックスも数多く手掛ける。アルバム「The One」はイギリスのSouthern FriedとアメリカのDim Makからリリースされ、その作品力が世界水準であることが認められた。作曲家、プロデューサーとしては、安室奈美恵、MINMIなどと次世代のヒット・サウンドを生み出し、リミキサーとしてはデジタリズムやフェリックス・ダ・ハウスキャットなどに原曲を越えたクラブ・ヒットを提供し、国内外のアーティストのリミックスワークを集めた「TEPPAN-YAKI」も日英でリリースした。DJとしても、クラブ誌LOUDのDJ人気投票国内の部で2年連続No.1に輝き、海外でも勢力的にツアーを行う。最新作「SO2」収録の「SINGAPORE SWING」はFATBOY SLIM、2MANY DJS、EROL ALKAN、BOYS NOIZEらの海外のTOP DJにプレイされ、 世界的クラブヒットとなっている。


DEXPISTOLS

スマッシュの挑戦!




MACKA-CHINによる参加アーティストの解説

DEXPISTOLS…彼らはちょっとジャンルが違っていて、ハウスとかエレクトロとかもうちょっとダンス寄りな感じなんですけど、とにかく今大人気で、渋谷・原宿あたりで知らない人はいないんじゃないかっていうぐらいですね。オケ(音源)も作るし、クラブでDJとかもやられていて、すごい人数の観客を集めています。


20XX年、進化したテクノロジーにより、東京ストリートカルチャーシーンが生み出した2ピースDJバンドDEXPISTOLS。 Remixer、Producerとしても活躍する“DJ MAAR”と、ファッションブランドのメインデザイナーとしてもキャリアを続ける“DJ DARUMA”の2人組。4台のCDJを駆使しサンプラーや楽器のように操り、サウンドクラッシュ的感覚でElectro Dance Musicを軸に、HIP HOPでROCKでRAVEな雑食系中毒サウンドを展開している。これまでにも様々なクラブパーティー、フェスティバル、ファッションイベントにゲスト出演。'07年のFUJIROCK FESTIVAL’07の2日目RED MAQUEEでは、JUSTICE、石野卓球、SIMIAN MOBILE DISCOらと共演し堂々のトリを務め、無数のクラウドを完全にROCKした。'08年には自らが主宰するレーベル“ROC TRAX”を本格始動させ、今年1月にDEXPISTOLSプロデュースによるROC TRAXクルーの音源をコンパイルしたアルバムROC TRAX presents LESSEN.06 "ROC TRAX JAM"をリリース。リリースを記念して開催された、WOMBでのROC TRAX NIGHTは、DEX HEADZが集結し、シーンでの2人の人気を不動のものとした。またZEEBRA、THE LOWBROWS等、メジャー、インディー問わず様々なアーティストのREMIXも手掛けている。常に革新的なスタイルを実践し、常に斬新なアイディアを提議しつづけ、サウンド、そして様々なカルチャーを繋ぎ合わせコール&レスポンスを武器にクラウドを増殖し続けている。


スマッシュの挑戦!-未設定











■『SMASH LABEL 01』
【収録トラック】
01. BLAVEST by MACKA-CHIN
02. Final Fight by JHETT a.k.a YAKKO
03. Dragon Slayer by DEXPISTOLS
04. ESSENCIAL LOGIC by SHINICHI OSAWA

【価格】
1,500円(税込)


※お問い合わせ、ご購入は info-smash@qjj.co.jp まで。
メール件名に「CD問い合わせ」あるいは「CD購入」とご記入ください。弊社よりお問い合わせへのご返答、購入方法のご案内をメールにてご連絡させていだきます。



『SMASH LABEL』 とは

MACKA-CHIN (NITRO MICROPHONE UNDERGROUND) をはじめとする世界的アーティストとコラボレーションし『SMASH LABEL』を立ち上げた。 入場テーマ曲をはじめとして、プロレスと音楽は密接な関係にある。このたびSMASHでは『SMASH LABEL』を起ち上げ、2つのエンターテインメントによるコラボレートにより新たな形を創り出していくこととなった。「入場テーマ曲をはじめとして、プロレスと音楽は密接な関係にある。このたびSMASHでは『SMASH LABEL』を起ち上げ、ただのコラボレーションではなくプロレスファンに浸透していただけるような、また、いつの時代でも引継がれていけるような曲をアーティストと創生し、2つのエンターテインメントによるコラボレートにより新たな形を創り出していきます。」。