明後日のJCB大会の見どころ! | 酒井正和 オフィシャルブログ Powered by Ameba

明後日のJCB大会の見どころ!

photo:01



TAJIRI選手による解説!
■第0試合 ワールドトライアウト:大森隆男vsイボテン
【見どころ】
知人を介して大森さんからのお話を受けたのが、10日前くらいのことだったんですよね。僕も初めは、大森さんくらい素晴らしいキャリアのある方に第0試合っていう意味では本当に恐縮したんですよ。それでも、大森さんが「ゼロからスタートしたい」ということで、それなら何もないトライアウトからが一番なんじゃないかなということで決めさせていただきました。
大森さんは、『SMASH.8』(2010.9.24/新宿FACE)のAKIRAさんとスターバックの試合を映像で観て、AKIRAさんの生き様に凄く感銘を受けたとおっしゃっていたんですよ。僕にとってはそれが一番嬉しかったですね。SMASHで見せようとしていたことが、同じレスラーにも伝わったというのが。
ただし、トライアウトという舞台に立つ以上、こちらもシビアな審判を下さなければいけないんですよ。それは試合結果だけじゃなく、もちろん観ている方々にもアンケートを取っていますし、現場関係者の声も合否に反映させています。もちろん大森選手の実力を持ってすれば問題ないとは思うのですが、相手のイボテンもフィンランドFCFからやって来る未知の強豪。なんでも体重が120kgある巨漢ファイターでかなりの無鉄砲野郎だっていう情報が入っているので、決して油断はできないと思いますね。


■第1試合:Mentallo vs 獣神サンダーライガー
【見どころ】
旗揚げ戦『SMASH.1』(2010.3.26/新宿FACE)で僕と闘って、『ワールドトライアウト』合格者第1号となったMentalloが、どんどんステータスを上げていって、とうとう彼の夢であったライガーさんと試合をします。ライガーさんとシングルで闘うということは、プロレスラーにとってどれぐらいのステータスになるのか、これはレスラーだけじゃなく、ファンの方もおわかりだと思うんですよ。
前回『SMASH.9』(2010.10.30/新宿FACE)でMentalloが(エル・)サムライさんに勝って、その後にライガーさんがビジョンに登場したシーンを、僕は昨日家のテレビで観てたんですよ。僕、あのシーンで泣いちゃったんですよね。やっぱりMentalloが初めて日本に来て、僕と闘ったこととかを思い出しながら観てたら、そりゃ、もう……。
やろうと思ってもなかなかできないことってあるじゃないですか。でも、Mentalloはいま僕たちにそれを見せてくれていると思うんですよ。だから、Mentalloに言いたいのは、ライガーさんに勝って、マスクの下で泣けと。そういうことですね。


■第2試合:スカリーIIホッティ&AKIRA&KAORU&野崎渚vsヌンジオ&TAKAみちのく&植松寿絵&中川ともか
【見どころ】
当初この試合ではユージンが来るはずだったんですけど、家庭の事情で来れなくなってしまって、代わりにやって来るのが、僕のECW時代からの盟友ヌンジオです。知らない人も多いと思うんですけど、僕とスペル・クレイジーとヌンジオの3人が、アメリカで3WAYダンスの礎を築いたんですよ。ポール・ヘイマン(当時ECWプロデューサー)が、「君らはKING OF 3WAYだ」って言ってましたからね(笑)。
この8人タッグはどの組み合わせも楽しみですよ。まず、8人の入場シーンからワクワクすると思うんですよね。その一方で、このメンバーの中でどうやったら観ている方々に一番印象付けることができるのか。僕だってこのメンバーに放り込まれたら、わかんないですよ(笑)。だから、この8人にとってはそういう勝負もあると思います。どうやったら目立てるのかっていう。味方も敵もない、サバイバルですよね。


■第3試合 ワールド・レジェンド・リバイバル:ルーク・ウィリアムスvs児玉ユースケ
【見どころ】
ルークさんのことは昔から知ってるんですけど、プエルトリコで初めて会ったのが10年以上前になるのかな。今年3月、僕がKUSHIDAにSMASHに入ってくれるよう説得するためカナダに行ったとき、ひさしぶりにルークさんと会って、彼の試合を観たら、とにかく面白いんですよ。これはもう観てもらったら一目瞭然なんですけど、彼の試合を観て笑顔が出ない人はいないと思いますよ(笑)。まさに、プロレスにしかない面白さが詰まっています。
ルークさんと児玉は、年の差が40才離れているんですよね(ルーク63歳、児玉23歳)。とにかく、児玉はぶつかっていくしかないですよ。ルークさんと闘うことは、児玉にとっても本当に大きな財産になるんじゃないかな。


■第4試合:小路晃vs矢郷良明
【見どころ】
矢郷さんって、江戸川乱歩の小説に出てくるような怪人の雰囲気がありますよね。そういう意味でも、底がまだまだ見えていないんですよ。僕らは矢郷さんのことを何もわかってないような気がするんですよね。小路さんはPRIDEで強い人といっぱい闘ってきてはいるんですけど、矢郷さんみたいな得体の知れない人とはほとんど闘ったことがないんじゃないかな(笑)。
小路さんは矢郷さんの殺人コブラツイストで絞め落とされて、みんなの前で赤っ恥をかいているんですよね。その殺人コブラ対策として、一本足頭突きを開発して矢郷さんとの試合に臨むことになります。一般人を装っていながら殺し屋の雰囲気を持っている矢郷さんがマシンガンを出して小路さんを撃ち殺してしまうのか、それとも小路さんが懐から出したピストルで矢郷さんを撃ち殺してしまうのか。
それでも矢郷さんは、くたっばったかと思っていても実はそうじゃなくて、「ワッハッハッハ! また会おう、明智クン!」って言い残して去っていくような恐ろしさがありそうですよね。いやあ、この試合はワクワクするなあ(笑)。


■第5試合:リン・バイロン&ゴーレム・ナイトvsキム・ナンプン&レザーフェイス
【見どころ】
もうレザーフェイスですよ。旗揚げ戦以降、プッツリと音沙汰がなくなったアイツがまたやって来るんですよね。とにかくあの殺人チェーンソー、あれは本当に怖いですよ。レザーが入場してきたら、一目散に逃げるべきですね。本当に気をつけたほうがいい。
そんなレザーに対して、リンがゴーレムという心強い味方をバックにどう立ち向かっていくのか。これは楽しみですね(ニヤリ)。
それにしても、キムさんのネットワークも底知れないですよね。よりによって最新設備の整ったJCBホールにレザーを連れてきちゃうんですから。そもそも人間の言うことをまったく聞かないレザーをキムさんがコントロールできるんですかね? 違った意味で、その部分も楽しみだったりします(笑)。


■第6試合:朱里&華名vsさくらえみ&米山香織
【見どころ】
この試合をマッチメイクするに至るまでいろいろな紆余曲折があって、言えないこともたくさんあったんですよ。聞きたいでしょ? でも、これが言えないんだな(笑)。
で、結果的には、さくらえみにまんまと丸め込まれちゃいましたね(笑)。それがまずひとつ。あと、朱里とJWP認定無差別級王者の米山選手が絡むというのは、このJCBホール大会に向けて動き始めた頃からすれば、想像もできなかったことですよね。もちろん、朱里と華名が組むことも誰もが想像できなかったと思うんですよ。
僕は、この試合が物語の終着点になるとは思えないんですよね。きっとここから始まるはずなんですよ。この4人が闘う理由っていうのは特にないと思うんですけど、だからこそここから何かが生まれるんじゃないかなって気がします。この試合の後に、SMASHにおける女子の構図がきっと変わってくるはずです。


■セミファイナル ハードコアマッチ:KUSHIDA&木高イサミ&スペル・クレイジーvs大原はじめ&ヘイモ・ユーコンセルカ&ジェシカ・ラブ
【見どころ】
まずジェシカがハードコアをやるっていうのを想像したときに、イサミが持ってきた有刺鉄線ボードにジェシカが突っ込まされて、長い金髪が有刺鉄線に絡まってキャーキャー叫んでいる絵が浮かんだんですよ。それだけでちょっと興奮が止まらなくなりましたね(ニヤリ)。
でも、ヘイモも、ジェシカも、実はフィンランドでハードコアマッチを経験してるんですよね。僕が今年2月にフィンランドでスターバックと試合をしたときに、前の試合でヘイモとヴァレンタインがハードコアマッチをやったんですけど、バルコニーからヘイモが下に置いたテーブルめがけて、ヴァレンタインをみちのくドライバーで叩き落したんですよ。あのときの衝撃がまた観られるかもしれませんよ。
あと、クレイジーはECW時代に“ハードコアプリンス”って呼ばれていたんですよ。アイツがハードコアをやると、見違えるくらいにかっこいいんですよね。これだけでも観る価値はありますよ。しかも、同じくらいかっこいいイサミと組むんですからね。ワクワクしてきますよ。もしかするとこの6人の絡みが観れるのは、最初で最後になるんじゃないかな。
そして、KUSHIDA、大原、この二人の抗争も目が離せませんよね。ここで決着が付くのか、それともまだまだ続くのか。でも、この二人は一生しばき合っているような気もするんですよね。とにかく憎悪にまみれた仲なんで(笑)。その二人がハードコアでしばき合うわけですから、互いにとことんやり合って欲しいですね。


■メインイベント FCFチャンピオンシップ:スターバック(王者)vsTAJIRI(挑戦者)
【見どころ】
日本では、まだ誰もスターバックに勝った人間はいないんですよね。正直に言ってしまえば、マッチメイクするのは僕ですから避けることもできたんですよ。でも、流れ的にそれは絶対にできない。そんな中で、SMASHでは初めての大舞台となるJCBホール大会で、僕がスターバックに負けるようなことがあれば、SMASHそのものは存続するかもしれないですけど、実質的には終わってしまうような気がするんですよ。それでも闘わないといけない。よく「命を懸けた」って言うけど、このメインは、僕のレスラーとしての命が懸かってますよ。もちろん、SMASHの命も懸かってます。
スターバックはこの試合に向けて、フィンランドの山奥で特訓をしてきたんですよね。なんでも何百キロもある巨木を抱えて必殺技パイルドライバーをさらに磨いてきた、と。どんな体勢からでもパイルドライバーを放てるようになったっていう話ですよね。だからって、それに対抗して僕も山篭り特訓をしちゃったら負けだと思うんですよ。
メキシコ、ECW、WWE、僕はいままで誰にも負けないキャリアを積んできましたけど、もしJCBホール大会のメインイベントで僕がスターバックに負けるようなことがあれば、僕のプロレス人生もあいつに負けたことになると思ってます。
そうなると、僕とECWで抗争していたスペル・クレイジー、WWEで抗争していたレイ・ミステリオ、僕とタッグを組んでチャンピオンになったエディ・ゲレロ、ウィリアム・リーガル、僕が絡んだすべての人も負けたことになる。だからこそ、スターバックにはもうこれ以上負けられないんですよ。
こんなことをレスラーが言ったらダメなんでしょうけど、僕はあまり勝ち負けにこだわる選手じゃないんですよ。だけど、この試合は勝たないといけない。


■「僕も、SMASHもいつも通りの自然体で。それが一番強いんですよ」
――いよいよ11・22『SMASH.10』JCBホール大会が目前となりました。
TAJIRI JCBホール大会が決まったのは7月のダブルヘッダーのときなんですけど、この大会に向けて本格的に動き出したのは2ヵ月くらい前からなんですよね。そして、この2ヵ月間、どこの会社でも一緒なんでしょうけど、僕ら選手、スタッフ、ぶっ倒れるんじゃないかっていうくらい、全力でやれるだけのことはやりました。
――やれるだけのことはやったと。
TAJIRI だから、あとはもう神の審判を仰ぐだけだと思ってます。ここまで来たら、僕も、SMASHもいつも通りの自然体で。それが一番強いんですよ。
――改めて今大会のテーマは?
TAJIRI 『SMASH.2』のときにも言ったんですけど、誰かにとって感動できる日であるとしたら、それを観ている人にとっても感動できるんじゃないかなって、僕は思うんですよ。つまり、僕が言いたいのは、「感動だよ、人生は。」っていうことですね。


■当日チケット発売は16時半より発売スタート
アリーナ:5,500円
第3バルコニー:4,000円(自由席)
※入場の際にドリンク代別途500円が必要です。


■11・22『SMASH.10』(JCBホール)開場17:30 開始19:00(第0試合は18:45開始)
[メインイベント~FCFチャンピオンシップ]
スターバック(王者)
vs
TAJIRI(挑戦者)


[セミファイナル~ハードコアマッチ]
KUSHIDA&木高イサミ(ユニオンプロレス)&スペル・クレイジー
vs
大原はじめ&ヘイモ・ユーコンセルカ&ジェシカ・ラブ


[第6試合]
朱里&華名
vs
さくらえみ(アイスリボン)&米山香織(JWP女子プロレス)


[第5試合]
リン・バイロン&ゴーレム・ナイト
vs
キム・ナンプン&レザーフェイス


[第4試合]
小路晃
vs
矢郷良明


[第3試合~ワールド・レジェンド・リバイバル]
ルーク・ウィリアムス
vs
児玉ユースケ


[第2試合]
スカリーIIホッティ&AKIRA&KAORU&野崎渚(NEO女子プロレス)
vs
ヌンジオ&TAKAみちのく(KAIENTAI-DOJO)&植松寿絵&中川ともか


[第1試合]
Mentallo
vs
獣神サンダー・ライガー(新日本プロレス)


[第0試合~ワールドトライアウト]
大森隆男
vs
イボテン(FCF)


iPhoneからの投稿