初恋パラダイス | パリジェンヌに憧れてンヌ!

初恋パラダイス

恋は盲目とは良く言ったものである。

恋愛ってのは周りが見えない。
だからこそ人に言いにくい部分も持っていて、
それがちょっとねじ曲がった思春期ならなおさらである。

僕がドップリ「あの娘でオナニ-なんかしねぇ~!」
と思った初めての時期は中2だった。
相手はファーストキスの相手であるチン毛ヒデオではなく、
同じ塾に通ってたサユリちゃんである。

彼女を一目見た瞬間から脳内エンドルフィンがドーパミン、ドーパミンで、
一目惚れに近いものがあった。

ただ、中学生時代の僕は、人見知り真っピークでチンポの先も真っピンクだった純情時代である。
本当にぶっちゃけた話し、こそこそストーキングするのが精一杯だった。

僕のちょっとしたカミングアウトなのですが、本当にぶっちゃけ、
彼女の靴の匂いまで嗅ぐ勢いの変態っぷりでした。

もう教科書に書いたお手本のような変態。

でもこれをやったら人間としてヤバいと思ったので
本当にやってないですが、
彼女の靴を手に取りかけてる自分は確実にいました…。

そんな毎日ですから彼女の靴なんかは毎日のようにチェキするわけです。

西暦にして1996年。
時は空前のスニーカーブームなわけです。


そこで僕は信じられないものを目にしました。
何と彼女、air max95の偽物を堂々と履いてたのです。
もう信じられません。
まさか、露骨な偽物を堂々と履いてる人が自分の好きな人だなんて…。

でもこの時が、僕の変態度のピークでしたね。
だからこそ、敢えて匂いを嗅ぎたい、みたいな。

だってレアものですよ、レアもの。

「畏れながら申し上げます。
 好きなヒトのもっとも美味な部分が足で蒸れた偽air maxの
 匂いであります。
 ゆえに一思いに臭うのが良いかと。」


ってネフェルピトーも言ってたし。

そんな僕だったが、やっぱり彼女の一挙手一投足に
左右されるのが恋愛ってものです。

初めは同じクラスで、それこそ授業中に彼女の姿を盗み見するのが
日課だったのだが、ある日クラスが別々になった。

もちろんクラスが一緒の時でも話した事なんてない。
それが何故か中3の夏のある日の朝、急にあいさつをされた。

「おはよう!」

それだけで僕の妄想は広がるわけです。

クラスが別々になったからあいさつで僕と喋るきっかけを作ろうとしてるのか?
とか考え始めたら止まりません。
いつの間にか僕の妄想で僕は一国一城の主にまで飛躍してました。
明るい家族計画が頭の中で見事に進行してました。

でも、良く思い出すと彼女があいさつした時に、
彼女の友達がビックリしながら彼女に耳打ちしてました。
読唇術なんて出来ませんが、たぶんアレは

「何、あんなキモい奴に話しかけてんの?」

みたいな事を言ってた気がします。
おそらく罰ゲームのたぐいだったのでしょう。

そんなトラウマだらけの犯罪一歩手前の初恋でしたが
終わりなんてあっけないものです。

外人のジョディと結婚したブサイクな英語の先生が言うんですよ。

「今日で最後の授業ですからね、
 好きな人に告白するチャンスも今日で最後ですよ」


なんて事を。
もう、そんな事を言われたら気まずくて告白なんて出来ません。
本当にアイツ告白しちゃったよ、みたいな。

そんなわけで、僕の初恋はピリオドを打たれました。