そこから足を早く振り下ろすという考えに代わり、振り下ろした直後に足を素早く上げ始める(あげるのではなく動き始めの段階でのみ速く引きあげる)とうような指導法に代わってきました。

かっちはアスレティックトレーナーで決して短距離走の経験があるわけでもなく指導歴もありません。つまりこの種目についてはまったくのド素人です。
それはスポーツ、日常動作に関わらず人が行うすべての動作は骨や筋肉その他の組織、そして身体の構造を元にしているからです。そしてこちらはアスレティックトレーナーであるかっちの最も得意とする専門分野なわけです

例えば走ることについて筋肉や骨、そして身体の構造という観点から見ればどうやったら速く上手に走れるかが見えてきます。
身体の構造を知っていればどういうところに気を付ければ、あるいはどこの筋肉をどの程度伸ばせば(縮めれば)動きがよくなるのかが走る専門家でなくても理解できるというわけです


そう
速く走るためには技術的な要素もさることならが、速く動いてくれるからだの使い方や洗練された動き方を覚える必要があるのです
走る前に“速く”走るために必要な効果的な姿勢ができているかということです
そのための走る姿勢とは?
それは例えば・・・
普通に立っているときに前につんのめる(倒れる)感じになっているかどうかです
普通にたっていても前に倒れそうになる
そして、その状態を防ぐために足が思わず一歩前に(つっかえ棒になる感じで)でてしまう感じだとちょうど良いですね筋肉の動きでいうと・・・
お尻がググッと上に持ち上がっていて、もも裏がピーンと程よく張っている感じ。そして下っ腹に適度に力が入っていて胸郭が上がり肩甲骨が背骨側にギュッと絞られている、さらに脛(すね)の外側がギュッと縮まってる状態、最後に目線の位置が高くなっていればサイコ―です


こんな姿勢になってる感じがあり、普通にたっている感じで前につんのめるようになるのでしたらそれは走る前に“速く”走るために必要な効果的な姿勢ができている証拠です


そしてその姿勢で例えば・・・
その場で足踏みをしてみましょう
その場足踏みをしているのに気づいたら前に進んでいきそう(進んでいる)なのは速く走る姿勢になっている証拠です


考えてみてくだいさい

前につんのめりそうになるときあなたは倒れないように足を思わず「す~っと」一歩前に出すはずです。ごくごく自然に!何の抵抗もなく・・・
それが左右計45回続く(通常は100m走るのに45歩程度かかるので)とおおよそ100mのゴールテープがを切れてしまうのです
では
なにをどうすれば普通にたっているにも関わらず前につんのめる感じになるのでしょう?
何をどうすれば普通にその場足踏みしているにも関わらず前進する感じになるのでしょう?
その秘密は骨盤の傾斜角度にあります
こういう人たちは骨盤が前傾している可能性が高いのです
骨盤が前傾していると体重が前(ほぼ完全につま先重心)にかかります
さらに股関節の伸展が効きくので足を斜め後下方にキックでき、結果として斜め後下方の地面を足でひっかく動作が比較的簡単にできてしまいます。
これが骨盤が中間位~後傾位だと足をほぼ真下に降ろして直下のポイントを押すことになり引っ掻いてから後方へ押し出すという2つの作業が伴います。
つまり、斜め後方に
1.引っ掻きながら蹴り出す(一回の動作で2つの作業をほぼ同時にこなす)
のと
1、直下に引っ掻いてから
2、後方に蹴りだすという(2つの作業を別々に行う)
動作ではどちらが早く走れるかはおのずと明らかでしょう

骨盤が前傾になればなるほど足を斜め後下方に引っ掻きながら蹴り出すという2つの作業を同時に行えるわけですね
因みに人が前に進むためには地面に何らかの力を与えなくてはなりません。特に斜め後下方に力を与えるときに地面のとの反力により前に進む力が大きくなります。
逆に地面から足が離れている時間は前に進む力が弱まるかほとんどないのです。
骨盤の傾斜角(横からみたときの骨盤の角度)は前側に傾斜する前傾と後ろ側に傾く後傾があります。普通の日本人が何も考えず立っているときはおそらく後傾気味になっているはずです。後傾気味だと体重は踵にかかります(踵重心)。
ところが世の中にはこの傾斜角度が著しく前傾している人たちがいます。典型的な例は黒人(以降アフリカ系アメリカ人:AAとカリブ系:A')アスリートです。
AAやA'のアスリートは見ただけで骨盤が前傾しているのがわかります。その角度は35°~最大で45°、アジア系アスリートの平均25°と比べるとその差は歴然です

骨盤の傾斜角は姿勢全体に多大な影響を与えます。
後傾姿勢や円背と呼ばれる背中がまるまりやすい姿勢を改善するための大元は骨盤の傾斜角なのです
速く、効率的に上手に走るための最も大切なことはあなたの今の骨盤傾斜角度を少しだけ前傾させてみることです
それが第一歩なのです
ピッチ(回転)数を多くするためにいくら足を速く動かそうと練習してもそれは単に枝葉をいじくっているにすぎません。
幹の部分を改善しない限り上手な走りの改善はあり得ません

そしてそういうからだや動きにも精通する指導者は日本にも(数は少ないのですが)確実に存在します

アンテナを常に張り巡らせておくといつか巡り合えるかもしれません

それから、
速く上手に走ること、上手に動けるという要素は競技スポーツだけに大切というわけじゃありません

若さを保つための効果的な運動であり、ケガの予防であったり、ダイエットなどのウェイトコントロールにだって大いに役立つのですよ