では、
最後に「コドモ」の存在意義について考えてみました。
まず、コドモの立場としては軍隊の末端兵であります。
彼らは「パパたち」の指示のもと、オトナたちに代わって戦うために「作られた」兵隊であります。
10話から、ゾロメは偶然出会ったオトナのおばさんの細胞(受精卵もありうる)から作られたのは間違いないでしょう。
スターウォーズなどの古いストーリーでは、作られた末端兵は
優秀な遺伝子を持つオリジンの個体のクローンでありました。
ダリフラのような最新のストーリーでは、クローンよりも
「多様性」をもつ個体群が選択されています。
つまり、オリジンの個体(それらの親の細胞)がそれぞれ違います。
まぁ、まだそれら固体群から優秀な個体の選別段階なのかもしれませんが。
実際、コドモたちは能力でクラス分けされていますし。
なぜ、そんな面倒くさいことをしているのか?
クローンの方が大量生産しやすいし、出来上がった個体群を制御しやすいのに。
パパたちは最初クローンを支持したと思われますが、おそらくフランクス博士が
「多様性」を選択したのでしょう。
なぜなら、その方が進化する可能性があるし、後に状況や目的に応じて優秀な個体が出現する可能性があるからです。
だからこそ、13部隊をテストチームとして、(旧)人類本来の在り方の方向に育てているのではないでしょうか。
キーワードは適応性。
パパたちは、人類を進化させる計画において、その対象を「オトナ」としている。
そう、プランテーションと呼ばれる都市で、オトナたちから生殖活動など奪って旧人類(生物)としての特徴を退化させ、魂?のみを新たな形態にインストールする準備をしている。
しかし、実はこの方法では失敗する可能性が高いと踏んだのが博士。
結果的に、やはり(旧)人類が適応性を介した進化の延長の上に
新人類への移行の成功があるのだろうと考えたに違いないと思います。
つまり、パパたちの考える、新たな形態への魂のインストール計画は失敗し、
新たな形態(のベース)であるゼロツーと、(旧)人類の優秀な代表であるヒロが結ばれる、
二人が新人類のアダムとイブってのが
このダリフラの結末じゃないかな、って想像してます。
新人類はキョリュウ?と旧人類のキメラになる。
はたして上手くいくのかな?
バイオ的には、無理がある。
けっして良いとこ取りにはならず、酷い子供が生まれる可能性の方が高い。
で、
そこに重要なエッセンスとして「愛」があるわけですよ。
種の保存だけでなく愛を媒介とする生殖行為によって
進化した新たな人類が生まれるんですよーってのが
このダリフラのテーマじゃない?