海外で毎月のように行われているアートフェア。
近いところでは上海、北京があるし、有名どころではパリのFIACやバーゼルがある。
比較的、参加が容易な上海を例に取ろう。5月と11月の2回、行われる。
春はフランスなど欧米の画廊も多く参加する。
基本的には画廊単位での参加であるが、上海では作家がブースを持つことも認められている。
5日間で3~5万人の観客が訪れる。この圧倒的な観客の数は個展ではあり得ない数字だ。
また、個展の場合には近くの人しか来ないわけだが、アートフェアの場合は上海であってもアメリカ、ヨーロッパなどからも数多くのコレクターや美術関係者が訪れる。
そういった出会いの中で欧米の美術館での企画展が実現したり、欧米のコレクターが数多く訪れる。

欧米や中国の美術関係者やコレクターとどうすれば出会うことができるのか??
こういった場でパトロンを見つけて活動を活性化した作家も数多くいる。
作家活動を続けていくうえで、活動を理解して支援してくれるコレクターの存在は不可欠だ。
ステップアップするには、美術館などの専門家との関係も重要だ。
そういった場を提供するのがアートフェアなのだ。

また、目覚ましい作品だと判断されれば、欧米や現地の画廊との契約がむずばれて、海外での定期的な企画展が行われるようになった作家の数は枚挙にいとまがない。
日本で作品を作って、貸画廊で限られたヒトに展観することを繰り返しても何も起こらない。
経済力のある人、目利きの出来る人に作品をプレゼンしないかぎり、なにも変わらない。
チャレンジする価値はあるんじゃなかろうか??