僕が初めて役職になった年に、オリンピックが開催された。2月に赴任して、すぐに着手したのが、オリンピックのホテル、入場券の采配だった。既に前任者が、ホテル、入場券の割り振りを殆どしていたが、ホテル宿泊は極めて難しく、今は市民のマンションになっているファミリーマンションが日本からの旅行者に割り振りされていた。競技場に近いだけで、近辺に飲み屋、食堂など気の利いた場所はなく、食事は選手村の一角に食べられる場所が用意された。

 

さて、6月頃になると、各支店での人数減や入場券が余ってきたりと請願がたくさん来ていたが、僕の上司はそれは支店の責任だとのことで、まったく手を貸そうとしてくれなかったが、自分も営業で中国チャーターをしたこともあり、売りさばかないとそのまま損害になるので、毎日遅くまで処理をしていた。

上がホテル代わりに使用されたファミリーマンション!

オリンピックが開催される7日前に、ソウルに飛び、支店で余った入場券を現地の大手旅行社に売り歩いた。中には開会式、閉会式などの入場券もあり、総額500万のチケットを売り切った。その後、ファミリーマンションの事務局に詰め、部屋の運用をどうするかを各地域の代表と話しあったが、口ばっかりで行動しない連中で、さすがに頭にきて、僕と関西代表とで、お客様の混乱しない斡旋方式を作り出した。やっと翌日からオリンピックが始まる午前中にすべて段取りを行い、午後から受け入れを行った。中部の受け持ちは僕が担当したので、お客様の事はよく知っていた。特に名古屋からの団体に、以前僕が添乗した社長連中もいてうれしかった。

 

翌日、開会式が始まる時間に僕は空港へ向かい、帰路に就いた。

開会式の歓声が聞こえる中、タクシーに乗っていた。僕の後任が入れ替わり、事務局に向かっていた。ソウル滞在中1番お世話になったのが辛ラーメンでした❣️