先月から月曜の深夜にTBSドラマ『ブラック・ジャックによろしく』
「元気がでる闘病記!~自分が変われば世界も変わる~」-ブラック・ジャック

再放送に夢中です!(画像はTBSのホームページより)


このドラマは2003年4月から6月まで放映。
今から6年前になりますが
主役の英二郎演じる妻夫木聡が当時23歳と、若い!
同僚の出久根研修医は、

今ではすっかりワイドショーの顔・加藤浩次で、
なかなか良い味を出している。
ハスッパだけど正義感もある大人の女・看護師のカオリさんに鈴木京華。
鈴木さんは去年の秋に放映した主役ドラマで
セレブ専業主婦をやっていましたが全く合わず、
でもこのドラマではまるで水を得た魚のよう。


ギランバレーで倒れる前に
このドラマを見ておけばよかったと後悔しています。
救急医療の問題、大学病院やその他の病院の体質、医者と患者の関係などなど
本当に「知っていたら!」もしばしば。
倒れる前にドラマを見ていたら
きっと病院でのさまざまな違和感にも
とまどいが少なかったのでは?と
後悔しても仕方ないですけど。


病気をしたからこそ
目線が妻夫木クン演じる研修医になったり、
患者になってみたり、患者としてドクターを見たり…
一回のドラマで色々な立場から見ている複数の自分に気づいています。
だからこのドラマが私にとって、濃くて深い感慨にとらわれてしまうのでしょう。



それにしても
妻夫木クンって、白衣がとてもよく似合う!
今は医療ドラマが百花繚乱で、さまざまな俳優が白衣を着ていますが
似合う人は少ない。
なぜだろうと考えてみると
白衣は“隠すもの”だから
俳優の個性が出てくることが、めったにないからでは?
でも妻夫木クンは、白衣を着ても着なくても
妻夫木クンなのである!という真理。
これは白衣などで隠すことがないという、俳優として凄いところだと思う。
しかも、彼は明るい!
この明るさは白衣では隠せないほどの不思議な魅力となっている。
妻夫木くん以外に白衣の似合う俳優は
緒形拳!
名優は、演技という白衣すら隠してしまいますね。


妻夫木クンの明るさは
現在放映中の『天地人』でもあますところなく発揮されていますね。
久々に、大河ドラマを楽しみにしているこのごろです。




私にとって、研修医といえばギランバレーの重篤患者だった私を
暗い闇から、明るい光へと導いてきた研修医Kのことです。
彼がいなかったら、今でも私は闇に中にいたのでしょうか。
重い状態から、私が回復できたのは、
おそらく、妻夫木クン演じた英二郎と同じように
研修医Kの明るさにも、助けられたのではないでしょうか。


GW後、すぐに新しい病棟に移った時に
起きていると発汗や発熱、早い心拍数などで苦しくなり
寝るとまた悪夢にさいなまれてしまい…
もうろうとした意識の中で
研修医Kの声が病室によく響いていたことをよく覚えています。
移ってきた当初、意識がもうろうとしていた時に
私の向いで入院していた患者のことを
「○○さ~ん、○○さ~ん」
と大声で呼んでいた、あの声を今でも忘れられません。
声の底辺に、明るさがあるのです。
これは研修医Kの資質なのでしょう。
患者にとって、医者でも看護師でも、明るい人というのは、神様のような気がします。
大げさですが
明るさは、ただそれだけで元気とパワーを与えてくれるから。
研修医Kとは
年齢が違うのに、まるで同級生のように何でも話せたのは
彼の明るさのおかげかもしれませんね。


研修医Kの“明るさ”から救われたことーー
それは落ち込んだときは救ってくれただけでなく、
嬉しいときも、一緒に楽しく喜んでくれる。


それは、私の身体から
次々と管がとれていった頃のころです。
確か、発症から2ヶ月近くの一昨年の5月末。
発汗もおさまってきて、発熱もなくなったので氷枕も使わなくなり、
自律神経を調整する薬も飲まなくなった頃のことです。
まだ動けなかったため
尿を調整するために管が入っていたのですが
ある日、その部分が痛くなって訴えたところ、交換。
でもまた痛くなったので
そこで管を取ることになったんです。
そして排泄のたびに看護師さんにお願いすることになり、
最初は「ええ~!」と困惑しましたが
私は患者なのだから仕方がないっか~とあきらめました。
それに水分補給も限られているので
排泄もひんぱんじゃないですから。
看護師さんの昼のカンファレンスの時に、催さなければいいなあ~
ということだけ、不安できたけど。


排泄の管の次が、点滴でした。
点滴は発症してからずーっとでしたが、
それも必要な時だけに。
食事や水分補給は、鼻の管から栄養剤など入れることに。
そしてとうとう、心電図の配線が取れたのです!


これまで私は
喉、鼻に、そして排泄、点滴、のために管が入り、
さらに心不全の危険性が大きかったので
心電図の配線が上半身に入っていて
ナースセンターでいつでもチェックができるようになっていました。
それが
取れたのです!


「もう心臓の心配もなくなったから、取れるよ」
と研修医Kが教えてくれ、
そして親指を突きだして
「いえ~」
私は声だけで「いえ~」(心の親指は突き出しましたけど)


あの日は本当に嬉しかったですね。
研修医Kとの思い出はまだ尽きませんが
また別の機会にでも、書きますね☆