平沼赳夫は、本会議場で「我が郷里岡山、備中松山藩の山田方谷は・・・」、と語り始めた。
山田方谷は、
八十年後のケインズに先駆けて幕末にケインズ的手法(公共事業、資金の流通拡大、減税)で藩財政を一挙に再建した。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成25(2013)年2月5日(火曜日)
通巻第3870号
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山田方谷と平沼赳夫の所信表明
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一月三十一日を以て各党の代表質問が済んだ。これは、総理の所信表明に対する代表質問であるから、質問を通じて各党代表がその所信(政治信念)を表明するものでなければならない。
その意味で、三十日の維新の会平沼赳夫団長の代表質問は、まことに所信表明の名に値する唯一のものだった。
平沼質問は冒頭の二項目において「群」を抜いていたのである。その抜かれた「群」(むれ)のなかに、安倍総理の所信表明も入る。
では、冒頭の二項目とは何か、皇統維持、國體護持、のこと。そして、日本国憲法とは何か、ということ。
記憶を辿って戴きたい。今までの歴代総理の所信表明と党代表の質問、即ち、衆議院本会議場に於ける論戦において、未だかつて、我が国の最重要課題である不可分一体のこの二項目を、真っ正面から取りあげた所信表明が為されたであろうか。
この二つの課題は、我が国の太古から顕れて現在に至る我が国の「国の形」、即ち、「國體」と根本規範を我が身に血肉化している「士」でなければ提起し得ないものである。
「戦後からの脱却」とは、この我が国の國體と根本規範を取り戻すということなのだ。 何故なら、「戦後」とは、まさにこの「國體」を封印して我が国を商人国家に閉じこめ、国民にエコノミックアニマルとして生きることを奨励する時代であるからだ。
しかし深思して欲しい。
我が国の、國體から目を逸らして、本会議場で効率的か効率的でないか、採算はとれるのかとれないのか、儲かるか儲からないかの話をしているだけで、国は保つのか。日本が日本でなくなって、無国籍で要領の良い者だけが金を儲けて得意に生きる、
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