自慢話
何を隠そう私は女性にモテる。もちろんステキな女性からである。
例えば、旅館に行くと仲居のおばちゃんから愛想よく対応される。どんな風にかというと、旅館を出るときロビーで手続きを済まして土産物コーナーを見ているといきなり後から「だーれだ?」と目隠しをされて、「あー、おばちゃんでしょ」と振り返れば「また来てくださいね」と明るい声で言われたりする。
例えば、先日泊まった民宿のおばあちゃんからは、その民宿40年の歴史や土産物の裏話などを30分くらい聞かされて「これ、おいしいからあげるよ」と土産物をタダでくれたりする。申し訳ないので招き猫をひとつ購入すると「あのね、招き猫さ、右手と左手を挙げてるのがあるでしょ。どう違うか知ってる?」。おばあちゃんが右手を挙げて「これは人を招く」。左手を挙げて「これはお金を招く」と身振りを混ぜて話す姿が招き猫に見えてきて笑ったら、「あんたのは、どれ、左手だから」と言いつつ少し腰が曲がった背中を見せて棚から「これ、あげる」と右手の招き猫をくれようとする。私は「また来ますからその時に」と伝えると少し寂しそうな顔をして「じゃ、台座をあげるから、ね」と無理矢理私の鞄に押し込んだ。
以上、私がステキな女性からモテるという自慢話でした。