トリック・スター | ちょっち、「代表取締まられ役」が考えたこと。

トリック・スター


先ほど、鈴の音が聞こえたので野良猫「クロネコヤマト」だと思い窓を開けると「クロネコヤマト」に加え、野良猫「ミケ太郎」、野良猫「フサフサ」がしゃがんで待っていた。私にはしゃがむというより正座をしている公式訪問の外交団という様子だった。

ひょっとしたら、一昨晩、エサ箱に牛乳しか補給していなかったことに対する不服申立だったのだろうか。もしくは、私が出張のために昨日より不在だったのでエサだけでなく牛乳もないことに対する安全保障の交渉として訪問したのかもしれない。

交渉に臨むにあたって、私は毛玉ケア用の食料支援を構想し準備していたので交渉が決裂することはないと踏んでいた。

私は慎重にエサ袋にハサミを入れて静かに、エサ箱に注いだ。

「チッ、しょーがねーな」とは聞こえなかったけれどまずは野良猫「ミケ太郎」が食べ始めた。野良猫「クロネコヤマト」は厳しい態度なのか正座したまま威圧感を私に与えた。

ところが…、である。

野良猫「フサフサ」は自分が交渉団の一員であることを忘れているのか交渉相手である私にスリスリしてくるではないか!

私は「ま、まずい」。と思ったのだが野良猫交渉団の結束はそこで崩れた。

「クロネコヤマト」が動いて牛乳を飲み出した。それと同時に「フサフサ」は「ミケ太郎」と「クロネコヤマト」の周りを意味なく歩く。

以上、「トリック・スター」の体験談でした。

■参考:トリックスター (Wikipedia)