おいしくない話
ビールの広告で”何気なく”グラスに注がれた写真があるけれどそこにには法則がある。それは7:3。ビールが7で、泡が3.この比率が一番キレイにおいしそうに見える。
冒頭に”何気なく”と書いたけれど、実は”何気なくない”。スタジオで撮影を立ち会った経験のある方ならお分かりだと思うけれど撮影は時間がかかります。
まずは水滴
シズル感を出すためにグラスの水滴は照明の熱ですぐに流れる。一旦水滴が流れると霧吹きで再度試みても水滴は止まってくれない。このために冷えたグラスをいくつも準備しておく必要がある。
泡のないビールは小便に見える
泡は生き物なのですぐに消えてしまう。しかし、泡を復活させる方法がある。それは塩。塩をグラスに振り掛けると泡が見る見る間に復活する。グラスから今にも溢れ出そうなビールの写真はおいしそうに見えるかもしれないけれど実はしょっぱかったりする。
ビールの写真だけではない。これから鍋の季節になる。きっと雑誌にはおいしそうないろんな鍋の写真が掲載されるだろう。しかし、撮影された鍋の湯気はドライアイスだったり、撮影している間に沈む具を浮かせるため鍋底に何枚も皿を入れて底上げしていたりする。とてもじゃないけれど撮影終了後にスタッフがビール片手に鍋をつつくなどというおいしい話はない。