警察が自宅にやってきた
何も悪いことをしていないのに警察官が現れただけで動揺する私は一体どうしてだろう。まあ、キレイな人生を送ってきたわけじゃないことは確かですよ。中学生の頃、井上ひさし
著の「モッキンポット氏の後始末」という文庫本を万引きしたことは白状します。殺人だって15年が時効ですから今さら万引きでしょっぴかれるなんてないですよね。しかし、今は何も悪いことをしてません!本当です。無実です。
その警官はビシッと制服を着ていた。そして、実に丁寧に話しかけてきた。
「わたくし、この近辺を受け持つ○○所属の○○です。災害対策担当です。万が一の場合に備えてこの用紙に記入していただけませんか。緊急連絡先の内容です」
その巡回連絡カードは住居人と勤め先、親族の情報を記さねばならない。ひょっとしたら私は個人情報を伝えることに不快な表情をしたのかもしれない。すると…、
「はあ、ご心配なく。記載していただいたら交番まで持ってきてください」
さすが日本の警察だ手抜かりがない。私は帰ってゆくお巡りさんの後姿を頼もしく思った。と同時につぶやいた。「フッフッフッ、私を犯人だと見抜けなかったようだな若造」(嘘)。
※「万引き」は「窃盗行為」です。「窃盗犯」=「人のものを盗む」は10年以下の懲役刑です。