恋人たちへ | ちょっち、「代表取締まられ役」が考えたこと。

恋人たちへ

今日は、午後6時前から嬉しい気分だ。今も思い出すだけで幸せになる。その風景とは…。

JR有楽町駅から国際フォーラムにつながる地下通路を歩いていると、正面から高校生くらいのカップルが歩いて来る。

カップルは話している様子もなくお互い関係ない方向を見ていた。男は右にある壁のポスター。女は左。
にも関わらず歩調はしっかり合っていた。そして、手は片方しか動いていない。手を繋いでいるかに見えたがそうではない。しかし、互いの手は真っ直ぐで硬直していた。

「そこの君、彼女の手を握ってあげな。彼女は待ってんだよ」とココロから話しかけたが、すれ違うまでわずか数秒。

振り返るまでもなく私は目的地に向かって歩いていた。

きっと数十秒後に、彼の左手は何かのきっかけで彼女の右手に触れるだろう。だっていつ触れてもおかしくないほど接近してるのだ。その時はしっかり握ってあげなよ!

アメリカの小説家レイモンド・カーバーは、「私は、女が掃除機を持ちスイッチを入れるまでの情景を思い浮かべるだけで短編が書ける」と言った。そんな言葉を思い出した数秒間の幸せな風景を見た。

「キャリア」という言葉をイメージすると会社や仕事のことを連想するかもしれない。そりゃそうだ。単語的には。しかし、私はこう思います。キャリアに最も影響するのは自分が”幸せか””幸せじゃないか”と。どんなに儲けていても自分が好きな人とうまくいっていないと幸せではない。もっと言えば、好きな人の存在がない限り、うまくいっていなくてもキャリア形成はできないとも思う。だから、好きな人や大事な人がいるならチャンスを逃すことのないようにしていただきたい。

というわけで、初めに紹介した恋人は、「照れずに、互いに手を握って、掴んで、離さない!」ことを望むのです。まあ、余計なお世話、か。

■レイモンド・カーバーのインタビュー:http://titan.iwu.edu/~jplath/carver.html