3年前の今日書いた記事をアメブロが教えてくれましたので、再投稿します。


本日ご紹介する絵本は「もしゃもしゃちゃん」です。
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◼️もしゃもしゃちゃん
◼️マレーク・ベロニカ 作
◼️みや こうせい訳
◼️福音館書店


「ラチとらいおん」で有名な マレーク・ベロニカの絵本です。


主人公のマリカは髪をとかしません。
歯もみがきません。
お風呂にも入りません。


理由は、綺麗好きじゃないから。


髪がもしゃもしゃしているので、本名のマリカではなく、友だちからは「もしゃもしゃちゃん」と呼ばれています。


仮装パーティをすることになったマリカは、「妖精」になりたいと言いますが、友だちは皆、笑います。


悲しい気持ちでマリカが森にやってくると・・・。




私はこの絵本を読むと、最後に とびきり可愛い妖精になったマリカを見て嬉しくなります。
マリカが「なりたいと願った姿」だから。


でも「もしゃもしゃ」が悪くって、「可愛い妖精」だから良いのかというと、そんな風には思えないんですよね。


清潔や身だしなみの価値観は人それぞれです。
そして、自分が望む清潔や身だしなみの状態、それを保ったり、整えられない事情というのが、時として人をおそいます。


体調不良や、病い、貧困などです。


病院で働いていると分かりますが、人は 具合が悪ければ悪いほど、身の回りのことに構っていられなくなります。


病棟のベッドでは、それが如実に分かります。


そこを介助するのもナースの重要な役割です。


私の場合、子どもが3人おりますが、それぞれの妊娠中に病院のお世話になりました。


3人目の妊娠中は自宅安静で済みましたが、つわりの時期は酷かったです。


待望の第3子に幸せいっぱいの毎日ではありますが、寝ても覚めても 嘔吐。


常に緩ーーーく 首を絞めつけられているような気持ち悪さ。


冬でしたので、温かい服を着たいのですが、とにかく全ての服が重く感じ、吐き気が誘発されました。


自宅に居る時には、少しでも吐き気を軽減できるスタイルを、、、。
と追求した結果、辿りついたのが、こちら。↓

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ユニクロヒートテックの肌着の上に
いきなりマイクロファイバーのブランケットを羽織る
ブランケットの前を輪ゴムで留める

下は軽いジャージのズボン

髪は、もしゃもしゃのまま1つに束ね

眼鏡&マスク着用。


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↑その時に肩から羽織って輪ゴムで留めていたブランケットがこちら。アルパカが印象的な、
陽気なパーティ柄、、、です。


子ども用に買った可愛いブランケットだけれど、、、これを羽織って嘔吐の日々、決して可愛いくはありません。


でも、吐き気と共存する以上、私にとっては軽さと温かさだけが必要でした。体調さえ良くなれば、好きな服を着て、好きな髪型で 、、、と願いながら日々やり過ごしていました。


そんなある日テレビで、同じく妊娠中だったイギリス王室のキャサリン妃の姿がうつりました。


キャサリン妃↓
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ママ、元気になったら
こんなマタニティドレスを着てみたいんだよねー♡



と虚ろな目で呟くと
長女が無言で
テレビのキャサリン妃と
アルパカの私を交互に見て。

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ママ


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キャサリン妃


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ママ


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キャサリン妃




•・・・。
ママもおしゃれしたいんだね。

と呟きました。(笑)




現在、つわりで、
いや、もっともっと深刻な事情で、
おしゃれなんかとは無縁で、
毎日、髪をもしゃもしゃにして
その日1日を必死に頑張って
おられる方。


あなたはキャサリン妃のように
美しくないかも知れません。


髪はもしゃもしゃで、
身だしなみを構う余裕なんて
これっぽっちもないかも知れません。


でも、あなたは何も悪くない。


アルパカだと、バカにする人がいるなら
すればいい!


でも、私はあなたを アルパカごと
抱きしめたいです。


なんだか分からない
どこを向いて行けばいいのかも
分からない苦しみの中で


一生懸命生きるあなたは尊い。


シャワーが痛く感じて、
身体を洗うのが苦手な人がいます。


公園の水道で、身体を綺麗にする人もいます。


病気のせいで、季節やTPOに合わせた洋服を
着られない人もおられます。


できない時は、できないんです。


辛さが、少しマシな時間があって。


その時に、自然の美しさを愛でるような
瞬間があったり、


こんなことをしてみたいなぁと
空想できる瞬間が生まれたり


そういう瞬間は宝物のようです。


その一瞬を共に喜びあいたいです。




だから私は、
「もしゃもしゃちゃん」のマリカ。
その「もしゃもしゃ」が悪いとは
思いません。


なりたいと願った自分になれて、
嬉しい気持ちになったマリカ。
そんな様子を見ると、
なんだか自分のことのように
嬉しくなるのでした。


今、お辛いあなた。
あなたを包む、アルパカごと
いっぱいいっぱい 抱きしめてあげてください。


最後までお読みくださり
ありがとうございました。