世界はすでに破綻しているのか?
世界はすでに破綻しているのか?世界はすでに破綻しているのか?
-国家が財政破綻すると人はどうなるのか
日本の財政赤字は800兆円以上にものぼり、財政破綻するのでは
ないかという議論も出てくるようになってきていますが、では財政
破綻したらどうなるのか、ほとんどの日本人には想像がつかないと
ころだと思います。
しかし世界を見渡せば、過去に財政破綻に陥った国はたくさんあり
ます。本書は財政破綻が起こった国において、何がどう変化してい
ったのかについて書かれた本です。
ロシアはソ連崩壊後に数度の経済危機を迎え、国家破綻に陥った結
果ルーブルの価値が下がったうえ、預金封鎖でお金も動かせず、多
くの人々が財産を失いました。
すでにこういった状況を予測し、早くから手を打っていた一部の人
は大金持ちになり、ごく一握りの信じられないくらいの大金持ちと
食べるのにも困る大量の貧困層が生まれることになりました。
韓国では、事実上の破綻状態に陥り、IMF管理下におかれた後、サ
ムソンやヒュンダイなど海外に市場をもとめたグローバル企業は大
きく成長したものの、国内経済は停滞状況で、貧富の差が広がって
います。
多くの韓国人は活路を海外に求め、いかなる場所でも国家に頼らず
暮らしてゆく力を身につけるべく努力、いまや成人のおよそ10人
に1人の韓国人は海外で暮らしているそうです。
アルゼンチンでは、10年に一度のペースでデフォルトが起こるの
で、伝統行事化して、国民も慣れてしまっているそうです。
南米の気質もあるかとは思いますが、財政破綻に悲壮感もなく、単
なるリセットくらいの感覚で過ごしているようです。
しかし、だからこそ政府や紙幣をあまり信用しておらず、それぞれ
が巻き添えを食わぬよう、破綻時に対する自衛策をとっています。
全体的に見ると、財政破綻が起きても回復は可能ですが、従来成功
していた人達が一夜にして没落して、それまでと違った富裕層が出
てきたり、人々の意識が変わってゆくという事が起きるようです。
それに対して、我々はどうすれば良いかという事について、著者は
最後にこう述べています。
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ずるずると欲望や時の流れに身を任せていた人々は淘汰される事に
なった。
それとは逆に、今までの暮らし向きを瞬時に切り替えた人々は、大
きな時代の渦に巻き込まれる事もなく、粛々と生活を続ける事がで
きているように思う。
常に自分を見失わず、自分なりの「異変」を感じたら、誰に何と言
われようが、即座に変わり身すること。大きな社会変化が差し迫っ
た時代の中で、生き延びる秘訣はそれに尽きると、僕は思っている。
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アルゼンチンのように、必要以上に悲壮感を感じることなく、かとい
って「今までも大丈夫だったから、何とかなるさ」と気楽に構えるの
ではなく、自衛策を取ってゆくことが大事ではないかと思います。