カネボウ戦略は小さい会社でも使えそうです。 | ★渋谷でうごめく老舗文具店ウェブマスターの企み

カネボウ戦略は小さい会社でも使えそうです。

小さな会社のブランド構築研究家、高木です。


お恥ずかしい話、お金に弱いわたくしは今ある本を読んでいるんですが、面白いブランディングの話が書いてあったので引用したいと思います。


「カネボウが資生堂の牛耳っている化粧品業界に参入したときの戦略は見事でしたね。資生堂が例えば10だとすると、当時のカネボウは1ぐらいの売り上げしかなかったんですけれど、資生堂が春のキャンペーンで口紅やると、カネボウも負けじと口紅やるんですよ。秋にアイシャドウをやると、カネボウもアイシャドウやるんです。そうすると一般の人には、10対10の会社に見えてしまうんです。10対1の売り上げしかないとは思わないんです。そして、その売上もだんだん、少なくとも10対3とか4になるんです。


「要するに、相手の大きな舞台を逆利用してるわけですね。」


同じことが、カルビーとコイケヤ、クリントン(アメリカ大統領)とマハティール(マレーシア首相)にも見られる、と続くんですが、非常に面白いですね。


わざと向うを張ってケンカして、両巨頭のように見せちゃう!(笑)


カネボウの場合はテレビをはじめマスコミを大々的に利用した、大規模なものでしたが、そのまま考え方をニッチ市場に持ち込んだらどうでしょう。
もちろん、そもそもわたくしたちが狙うニッチは、狭すぎてすぐに一番になれるものが理想なんですが、やはりそこで、業界内ではちょっと知られた目の上のタンコブ会社がいることだってあるでしょう?


そういうときに、例えばインターネットを駆使して、ガンガン仕掛けることは案外簡単にできるはずです。
相手の会社の建物とかが10倍くらい違っても、従業員が倍いても、ウェブサイトを見た目相手を上回る「大企業風」に作ることは小さな会社でも可能ですから。


好敵手(ライバル)をうまいこと見つけて、彼らが作り上げてきた市場で無理矢理戦ってブランディングしちゃう。すごい戦略ですね。


↓読んでる本はこれ

経済ってそういうことだったのか会議
経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)