夏の本番はこれからというのに、ナナカマドの葉がもう色づいている。

昨日、幼なじみが治療もかねて原村まで遊びに来てくれた。
久しぶりの再会でお互いに話したいことが山盛り。
彼女とは誕生日も1週間違い。家も道を隔ててすぐ目の前という距離。物心ついたころから高校までクラスは別でしたがずっと一緒に過ごした仲。
30代のころは物事の捉え方や感じ方が違うと距離を置いたこともあった。
頻繁に会うわけではないけれど「どうしているかなぁ」と時々ふっと思い出す。
そんな時にタイミングよく彼女からメールがくるから不思議。

彼女はわたしの命の恩人でもある。
まだ、小学校に上がる前の事なので恐らく5歳ごろ。
大田切川という大きな川があり、そこにハイキングに出かけたときのこと。

「あそこまでわたろう❗」

2人で川の真ん中あたりにあるちょっとした中洲まで石から石へと飛び移りながら渡った。
「さあ、かえろ」ということになり渡り始めたのだが、流れがいちばん急なところで、低い石から高い石に飛ばなければならないことに気付き2人とも恐怖で立ち竦んだ。
下を覗くと水が渦を巻いているのが見える。

「手をつなごう」

手をしっかりつないで「エイッ‼️」とジャンプ。
ところが、飛んだ方向がお互いに違い左右で引っ張りあってしまい渦のなかにドボン‼️‼️‼️

水のなかに体が引き込まれていったのは覚えているのだが、そのあとの記憶がない。
気がついたら彼女がわたしの手を引いて岸にあがっていて「ああ、たすかった」と、ほっとしたことを覚えている。

その時、一緒にいた大人も子供も私たちが溺れそうになったのを誰も気づいていなかった。

大人になってから彼女にその話をすると「えー、そんなことあったぁ?ぜんぜん覚えていない」との答え。

「死にそうになったのに覚えていないなんて❗」
もしかしたら、わたしは白日夢を見ていたのだろうか、、、
白日夢は願望を空想する例が多いという。
ということは、彼女はわたしの人生の救世主ということになる。
だとしたら、元気にわたしより長生きしてもらわねば。笑っ