久しぶりに中華街へ行った。
春一番が吹き荒れたあとの青天、
秋のように日が暮れた。




日曜日だが、街はすいている。
石川町から歩いていると、甘栗売りが声をかけてきた。
たどたどしい日本語だ。
でも、この街には相応しい。






今夜はちょっとメランコリックな気分、
甘酸っぱい思い出がよみがえる。

昔、母と食事をした同發別館に行くことにした。
店内は時が止まったかのように変わらない。
店の方の穏やかな応対も心地よい。






友人の招待なので、少し遠慮をしている自分がいる。

昔は象牙の長箸だったが、
いつからか少し上等の割箸に変わった。

中華饅頭と月餅をお土産に戴いた。




謝甜記 (シャテンキ)の前を通り帰路に就く。
この店には今は亡きチェン・シンキがよく来ていた。




もっと広いと思っていた中華街、
意外に狭い。
地元育ちの友人も「そうだね」なんて相鎚!
エディー蕃の歌なんか、口ずさんでしまいそうだ。