夕日
今日、久しぶりに、のんびりと新宿のカフェで物思いに耽りながら、
空を眺めていた。
遠くにドコモタワーが見えて、雲空にちょっぴり、晴れ間が見えて、
そこに沈み行く太陽の''赤''が少しずつ差込み、青から赤へ、
そして、黒へと色を変えて、一日の終わりを告げていった。
何気ない風景が、とても美しく見えて。
毎日変わりなく同じように続いているその風景が、
建物の中で過ごしている自分にとっては、ただただ特別で・・・
よく、島に行くと、何でずっと夕日を眺めているの?と聞かれた事がある。
旅するときに、僕は毎日、夕日をどこかで眺めようとする。
何故かというと、夕日が一日の中で一番綺麗な時だから・・・
夕日って、実は見ているようで、落ちていく瞬間や、空が青から赤へ、
そして黒へ変わる瞬間って実は皆見ていない。
だから、自分にとっては、凄く特別で。
特に水平線の先に沈み行く太陽を見ることなんて、
人生で何百回も見るもんじゃない。
その表情は、同じ場所でも、見事に違う。
青いときもあれば、ピンクのときもある。
真っ赤のときもあれば、闇に深く染まるときもある。
同じものなんて無い。
同じ瞬間なんて無い。
そんなことを思い出しては、ただ心が安らぎ、島であろうと、街であろうと、
等しく訪れる一日の終わりに、僕は一種の安らぎを感じていた。
