人生の分岐点(2)
2001年から2002年へと新しい船出へ
2001年の12月、他の皆が就職活動を始め、何かが回り始めたその時、
僕の人生もまた、その歯車を違う方向へと回り始めた。
正直、決断は怖かった。
普通、日本では、卒業する前に就職活動をし、
同じ時期に、決まった時期に、ガイドラインに沿って職を得る。
レイルの上で、物が決まっていく、そのやり方は、
いつでも合理的で、そして非情だ。
けれど、そんな決まった一つのレールを守って、安定した道を進むより、
僕には、自分の心に素直にやりたい道を進むことの方が、
魅力的に見えた。
今、振り返ると、僕は初めから心の中で、卒業して就職せずに、
海外へと進む道を選んでいたのかもしれない。
運命に呼ばれるかのように、僕は進んでいったのを覚えている。
そして、ついにその日は来た。
母親と向き合ったその日。
最初は大喧嘩をした。
無理もない。
大変な思いで育ててきた息子が、いざ就職という時に、
海外に飛び出すと言うのだから。
勿論反対された。
「もし行くのなら、勘当にする」とまでも。
彼女なりに、一生懸命僕のことを考えていてくれたのも、勿論分かっている。
それが、当然親だ。
そして、僕も懸命に考えた。
勿論、母親のために働きたいとも考えた。
自分がすることは、僕の人生とは言え、ある意味裏切りだということも。
学歴なんて無意味なものになることも。
すべてわかっていた。
それでも、それでも、この胸に次から次へとこみ上げてくる
抑えきれない感情を、押し込むことはせずに、先へと進むことを決めた。
その冬、僕は覚悟を持って、前へと進むことを決めた。
