太ももが限界だぜ | SLYstyle

太ももが限界だぜ

電車に揺られながら、小説を読んでいました




「人のセックスを笑うな」
読みやすい小説で没頭していたのですが





僕の隣に一人の女性が座ってきました




片手には白い大きなトートバッグを持ち、もう一方の手には靴屋の袋をぶらさげていました






今日は雨が降っていることもあり、バックを下に置きたくなかったのでしょう。白いバックはその人の膝を溢れ、僕に乗っかってきました。




いや、中に本か何か入っているのか、その角が足に刺さってきたのです





まぁちょっとイラッとするけど仕方がない




横目に見た所、茶色のブーツに黒のカラータイツ。デニムのミニスカートに茶色のショートのトレンチコートを着ていました。そして頭にはボンボンが付いたニット帽







きっと可愛いに違いない






別に僕の席なわけじゃないしね






僕の広い心はそんな事では怒りません






数分たち、窓の外が暗くなったので、反射で隣に座る可愛い女の人の顔を見ようと僕は顔を上げました






するとびっくり






可愛くなかったのです






可愛い事を前提に耐えてきた僕の左太ももが可愛そうで仕方がなくなりました






「実は結構痛いのに」

僕の狭い心は、そんな常識の無い女の人を許しはしません






次の駅にとまると、女性は僕の太ももに刺さる白い袋を持ち上げ、何人もの人にぶつけながら降りていきました






大きなトートバッグを僕の大きな心が見送った。


そんな話でした