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スロウスタート4コマオブザイヤー1位受賞おめでとうございます!あの8巻の濃密な内容からすれば受賞も当然かと思います。スロウスタートを読める現世に感謝…!

そんなスロウスタート8巻はなちゃん浪人打ち明け編の次が文化祭編。現在step.100の時点で文化祭まであと数日となっております。この文化祭がスロウスタートという物語においてどのように働くのでしょうか…?

・億さんが初めて友達と前向きに臨むイベント
はなちゃんと出会うまでの億さんはたった数ヶ月の生活にこだわる必要はないと、空気に徹して日々を過ごしていました。当然そんな状況下で校内行事に熱中するなんてことはないはず。最低限の責務をこなし、あとは流していたでしょうね。

そんな中ではなちゃんと出会い、一期一会の大切さに気付いた。星尾女子ではなちゃんと再会した時、以前は無駄なものだと拒んでいた制服に袖を通している辺り、あれ以来交遊を深めることに逃げなくなっていることがわかります。

ただ、はなちゃんの中学から転校し、星尾女子に転入するまでに少なくとも一校は経由しているはずですが、トークアプリのくだりからするとその学校では友達ができるまでには至らなかったと思われます…。

そういう意味ではこの文化祭は億さんにとっては初めて友達と前向きに臨むイベントとなります。きっと戸惑いながらも全力で楽しむ億さんを堪能できることでしょう…!

・成長したはなちゃんと両親の初対面

はなちゃんと葉月さんが最後に会って会話したのはstep.91、はなちゃんが浪人を打ち明けた当日の朝です。

翌日に内容は伏せられていましたが電話で話していたとはいえ、それだけでは語りきれないほど積もる話があるのは間違いない。

それに中学浪人を打ち明け、ひと皮向けた姿をはなちゃんは葉月さんに見せたいでしょうし、葉月さんもそれを楽しみにしてるはず。

葉月さん飄々としていますが、step.64ではなちゃんが誤ってえーこちゃんをお母さん呼びしてしまった話を聞き、母親の座を取られると不安がったりと、何やかんや母娘似た者同士のネガティブシンキング持ちなんですよね。

きっとはなちゃんをてまりハイツに送り出した時、誰よりも不安で後ろめたさを感じていたのはおそらく葉月さん。葉月さんにとってこの再会は自身の心のモヤを晴らす機会にもなるのではないでしょうか。

加えて、今回の文化祭は健さんも来るということで親子3人、水入らずの空間。これまで溜め込んできたものがまとめて解放されるでしょう…。


・頑張ったはなちゃんへのご褒美

中学浪人という過去に向き合い、大切な友達へ打ち明けるという答えを出したはなちゃん。それまでの苦労がどれほどのものであったか、スロウスタート読者の方々には言うまでもないと思います。

努力を積み重ねてきたはなちゃんへのご褒美がこの文化祭。

これまでの日々もはなちゃんはきっと何物にも代えがたい楽しいものであったとは思いますが、その日々を心のどこかにつっかえや後ろめたさを感じなから過ごしてきたはず。

でも今のはなちゃんは何にも足を引っ張られずに全てを楽しめる。その状態で大好きな親友や両親と過ごす文化祭。一生の思い出になりますね…!



ここまで書いてきた上で、最後にスロウスタート読者の間で少し話題になっていた件を1つ。

・文化祭編でスロウスタートは完結するのか

文化祭編準備が9巻、文化祭本番10巻で完結するのではという声が界隈でちらほら囁かれています。僕自身も不安になり同様のことをツイートしましたね…。

結論から述べるなら、こればっかりはまんがタイムきらら全体、さらに言えば芳文社という会社の都合によるものなので何とも言いようがありません。

ただ1つ言えるとしたら、この文化祭はスロウスタートという物語の1つの章の締めくくりになるのではないかということ。

葉月さんの一言からはなちゃんの中学浪人生活が幕を開けます。全ての始まりです。

ここから始まった物語の締めくくりが中学浪人の鎖を断ち切ったはなちゃんと葉月さんの再会というのは非常にしっくりくるんですよね。

そして最後の1ページが文化祭を存分に楽しみながら、これまでの日々に、そして支えてくれたみんなに感謝するはなちゃんというのは綺麗なエピローグになるんですよ…。

この締めがスロウスタートという作品自体の締めになるのか、スロウスタート第一章の締めになるのか。二者択一、どちらが選ばれるのでしょうか…。

中学浪人の事実が明かされたからこそ動き出す話もありますし、億さんのような新キャラがこれまでとまた違ったスロウスタートの良さを引き出してくれると思います。そして何よりまだはなちゃんたちが楽しそうに毎日を過ごす姿を眺めていたいんですよね…。


スロウスタートの終着点、文化祭編がどのような展開を、そしてどのような結末を迎えるか、注目して読んでいきたいと思います…!