自分が抱えている恐怖がこれほど強力なんだと実感している。
聴神経腫瘍が発見されて8年ほど経つ。
いつか小さくなって、健康を取り戻せると信じて待っていた。
放射線治療は受けたが、手術だけは怖くて避けていた。
その内に手術はぼくの中で禁忌となっていた。してはいけないものとしていたのだ。
放射線治療の主治医と脳神経外科の主治医が別々で、
数ヶ月に1回という間隔でMRIを撮影して、その数週間後に診察を受けるという段取りになっているからだ。
先月の終わりにMRIで腫瘍の大きさがあまり変わっていないと感じた。
放射線治療の主治医は脳外科専門ではないので通り一遍のやり取りで、細かい事は分からないのだ。
しかし、先月の終わりから、症状が酷くなったように感じた。
頭痛、めまい、吐き気が時々強く感じる。
そして昨日病院で診察を受けた。
MRI画像上で測定すると、腫瘍は2mm程大きくなっていた。
どおりで症状がきつく感じるはずだと思った。
「あのつらさは何だったんだと思うくらいいきなり症状が無くなります。」
だから手術という選択も排除しないで考えてくださいと言われた。
これが印象に残った。
ぼくはてっきり腫瘍は小さくなると信じていたので大きくなっていたことに少なからず衝撃を受けた。
そして、もの凄く怖くなった。というか抑え込んでいて恐怖が抑えられなくなったという感じ。
今は時間単位で体調が変わっている気がする。
酷くなるのは長くても数十分くらいだけど、その間は本当につらい。
また、腫瘍が大きくなっているから新しい症状が出るかも知れないと思ってしまう。
そうなるともう何も手に付けない。
恐怖という感情がこんなに強く感じたことは無かったと思う。
それが今は背中合わせで存在していて、時々目の前に現れるというくらい身近な感じがしている。