今、主治医が診に来てくれて話を伺った。
聴神経腫瘍を患って、放射線治療で治らず大きくなって、開頭手術で切除するというのは
レアケースなのだと言われた。
聴神経腫瘍の治療方法として放射線治療が間違った選択だということではないと思っている。
ただ、ぼくのように腫瘍が大きくなる場合も有り得るということは知っていた方がいかも知れない。
主治医によれば、こういうケースは数%だと言う。
放射線治療を選択する場合は、万が一放射線治療で腫瘍が収縮しない場合のバックアップ体制が出来ていて初めて出来る治療なのだ、と言われた。ぼくの場合は腫瘍発見直後からここの病院にかかっているので、主治医は全部分かった上で放射線治療を受けるというぼくの決断を支持してくれていたのだ。
しかし、ぼくのような経過はレアケースと言われて驚いた。
なぜなら、この病院のスタッフは、
医師はもちろん看護師や理学療法士までもみんな聴神経腫瘍の患者の扱いに慣れていたからだ、
「聴神経鞘腫(=聴神経腫瘍のこと)の患者さんはみなさんそう仰いますね。」
とか、
「今その段階なんですね。順調ですよ。」
とか自然に出て来る。
それこそ風邪の経過の話をしているように。
脳腫瘍の開頭摘出手術って、ぼくにとっては大事なのに、ここの人たちには普通のことなんだ、と思った。
でもぼくにはそれが良かった。
これが、全員が全員「大変ですね。何にか変わったことは無いでしょうか?」
みたいな腫物に触るような対応を受けていたら、逆に怖くなっていただろうと思う。
「実はここは、他所で失敗されたり取れない(腫瘍が摘出できない)と言われた方が結構来院されるんですよ。」
と主治医がこともなげに仰っていた。
ある日いきなり何も聞こえなくなり、耳鳴りが凄くなったので、近所の耳鼻科に行った。
そこでと突発性難聴かも知れない、様子を見ましょうと言われ、
突発性難聴の治療で有名と(ネット上で)言われる都内の耳鼻科の専門病院に行った。
突発性難聴と診断され入院。念のために撮ったMRIで腫瘍が見つかり、今入院している病院を紹介されたのだった。
縁と運命の不思議を思う。